1(中堅):坂口智隆
2(三塁):川端慎吾
3(二塁):山田哲人
4(左翼):バレンティン
5(右翼):雄平
6(一塁):畠山和洋
7(捕手):中村悠平
8(遊撃):(混戦)
まずは完全体のオーダー。昨季は2015年首位打者の川端慎吾が全休、畠山和洋も15試合の出場でリタイヤ、雄平も不運な骨折で後半戦のほとんどを棒に振った。故障がちなバレンティンが働き者に見えるほど、チームはガタガタだった。
しかし、マックス時の期待度はいまだに高い。昨季も楽天のペゲーロ、巨人のマギーなど「攻撃的2番打者」が注目を集めたが、近年における再ブームの堰を切ったのは川端だった。
2015年の優勝時すら、シーズンの大半をバレンティンが欠場。ファンが見たいのはこのオーダーしかない。迫力を説明することすら陳腐だろう。
唯一の穴は遊撃手。大引啓次は守備範囲にやや衰えが見えるが、後続の西浦直亨、奥村展征らも結果を残しきれていない。ドラフト6位の宮本丈まで横一線の状況で、誰かの大爆発期待だ。
1(中堅):坂口智隆
2(一塁):荒木貴裕
3(二塁):山田哲人
4(左翼):バレンティン
5(右翼):雄平
6(捕手):中村悠平
7(三塁):廣岡大志
8(遊撃):(混戦)
ヤクルトの場合、残念ながら現実的なプランも考えなければならない。特に慢性的な故障を抱える川端、畠山は今季も無事に働けるか、あやしいところだ。
仮に2人がいなかった場合、打線の迫力はガクンと下がる。特に一塁手不足は深刻で、どちらかといえば守備型の荒木貴裕をここで起用しなければならない。昨季はシーズン途中で一、三塁を守るリベロを緊急補強したが、打率.215と奮わなかった。
川端、畠山が両者ともにバリバリ活躍……という絵も描きづらい。しかし、投手陣の崩壊と酷使ぶりを考えると新外国人野手を獲るわけにもいかない。一部のファンから村田修一待望論が出ているのも事実だ。こうなれば、三塁・廣岡大志を育成する年にするほかないように思える。
だが、一塁手は2軍まで見渡してもどうにもならない薄さ。ドラフト1位・村上宗隆の早期デビューすらあり得そうだ。とにかく川端、畠山のどちらかが転べば、成績的な浮上の目はない。復活を祈るしかないが、ここからさらなるマイナスもあるのがヤクルトの怖いところだ。
文=落合初春(おちあい・もとはる)