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《プロ野球コスパランキング》球団別編・総年俸からチーム1勝あたりのお値段を割り出してみた!!


1勝のお値段/コスパランキング


球団 総年俸 勝数 1勝の値段

1位 広 25億1,615万円 73勝 34,467,808円
2位 日 27億1,480万円 72勝 37,705,556円
3位 デ 21億6,100万円 57勝 37,912,281円
4位 ロ 24億7,510万円 62勝 39,920,968円
5位 中 20億3,852万円 49勝 41,602,449円
6位 楽 25億7,100万円 51勝 50,411,765円
7位 ヤ 29億3,800万円 56勝 52,464,286円
8位 西 28億7,820万円 52勝 55,350,000円
9位 神 30億9,800万円 54勝 57,370,370円
10位 オ 34億360万円 45勝 75,635,556円
11位 巨 45億8,385万円 60勝 76,397,500円
12位 ソ 54億3,680万円 69勝 78,794,203円

(成績は8月28日現在、1勝の値段は小数点以下四捨五入、広=広島、日=日本ハム、デ=DeNA、ロ=ロッテ、中=中日、楽=楽天、ヤ=ヤクルト、西=西武、神=阪神、オ=オリックス、巨=巨人、ソ=ソフトバンク)


“マネー”ジメントに優れているのはどのチーム?


 球団ごとに「全選手の年俸総額÷勝利数」を算出。つまり1勝するのにどれくらいの資金を必要とされたのかをはじき出し、その金額が少ない(=コスパが優れている)順に並べたのがこのランキングだ。

 まず目につくのが、両リーグのペナントレースで先頭を走る2球団の順位。セ・リーグ首位の広島がコスパ1位なのに対して、パ・リーグ首位のソフトバンクはコスパ最下位。両チームのカラーが鮮明に表れる結果となった。


セ・パの首位チームの運営スタイルとは?


 広島は、1975年以来40年以上も黒字経営を続けている優良企業で、それだけに年俸も抑え目が常。ただ、年俸総額が安くても、勝利数も少なければコスパはよくならない。今年は、若手と中堅・ベテランが上手くかみ合って25年ぶりの優勝へ驀進しており、コスパランキングも大きく上昇した。

 ただ、心配なのはシーズンオフだ。リーグ優勝だけでももちろんだが、勢いに乗って日本一にもなれば、各選手の年俸上昇は避けられない。そうなったときに、球団側はどう舵取りしていくのか。ストーブリーグは赤ヘル戦士たちの「銭闘」も見ものだ。

 一方、コスパ最下位のソフトバンクは、広島と違って、使うところにはしっかり使って戦力を増強し、チームを不動の地位に押し上げた。親会社が通信大手の大企業ということで、さぞやバックアップが手厚いのかと思いきや、孫正義オーナーは「ここ数年は、球団単体で数十億円の黒字が出ている」と公言している。

 つまり、初期段階こそ資金を使って強化を図ったが、その結果、チームは常勝軍団に成長。毎年、好成績を残すことで観客動員やグッズの売り上げなどをアップさせ、それを選手やスタッフの年俸や、施設の充実のために還元するという理想的なスパイラルを実現しているのである。

リーグ2位の両チームも対照的なスタイル


 そして、セ・パの2位もなぜか同様の図式となっている。ソフトバンクとデッドヒートを繰り広げるパ・リーグ2位の日本ハムは、コスパも2位。ここ数年間で、ダルビッシュ有、糸井嘉男、田中賢介(2年後に出戻り)、小谷野栄一といった主力選手をFAで失っているにもかかわらず、若手の登用でチーム力を維持&活性化しながら同時にコスパも安定させているのはすごい。

 25年ぶりに優勝した2006年以降、Bクラスはわずか2回のみ。高コスパで健闘する広島と似たスタイルだが、チーム成績の安定度では広島以上と言える。

 豊富な資金力で今年も含めると10年連続Aクラス入りしている巨人。コスパは11位だ。外国人選手を大量に抱え、FA選手の受け入れも多いという、力まかせの補強がコスパの悪さにつながっているが、それでも、なんだかんだ言われながらも成績を残しているのは立派。

 かつての威光は薄れてはいるとはいえ、球界一の人気球団であることには変わりないだけに、内外からのプレッシャーは他チーム以上のはず。それが、「コスパよりもとにかく結果」というチーム作りにつながっているのかもしれない。


文=藤山剣(ふじやま・けん)

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