ここにきて楽天の助っ人軍団が元気いっぱいだ。その中心はウィーラー。開幕から4番に座り、25本塁打、79打点はダントツのチームトップ。貢献度はかなり高い。
そこに、7月からペレスとペゲーロが新加入。とくにペゲーロは9月12日時点で36試合に出場、打率.289、8本塁打、19打点と奮闘。ペレスも4本塁打とパンチ力を見せている。両選手とも、メジャーでの出場経験はないものの、日本野球への順応性は高そうだ。
そして、シーズン当初から在籍しているアマダーも、ケガに泣かされ36試合の出場にとどまっているが、193センチ165キロという見た目どおりのパワーを発揮し、9本塁打を放っている。
昨年の終盤にウィーラーが活躍し、それが今季の好成績につながっているだけに、ペゲーロ、アマダー、ペレスの3選手が残留となれば、来季はさらに期待できるのではないか。
7月31日のロッテ戦では、3番・ウィーラー、4番・ペゲーロ、5番・アマダーと、外国人3人でクリーンアップを形成。
、DeNAが2013年に3番・モーガン、4番・ブランコ、5番・ラミレスで助っ人クリーンアップを組んだことがあるが、イキのよさではそれ以上かもしれない。
今季の楽天の目玉外国人選手といえば、メジャーで162本塁打の実績があるゴームズのはずだった。しかし、ゴームズはわずか18試合の出場で「家族の問題」を理由にアメリカに帰国。そのまま退団してしまった。
ちなみに、ゴームズの年俸は200万ドルで、契約を結んだ今年の2月あたりのレートだと、約2億2000万円。ウィーラーが4000万円、アマダーが3000万円、ペゲーロが2500万円、ペレスが1500万円だから、4人合わせてもゴームズの半分程度となる(金額は推定)。格安年俸の選手たちがこれだけ活躍しているのは痛快とも言える。
8月は15勝9敗と大きく勝ち越し、9月も12日までで4勝6敗ながら、日本ハム、ソフトバンク相手に勝ち星を記録するなど、ペナントレース終盤を盛り上げている楽天。
今後も、日本ハムとは9月23日から25日にかけての3連戦、9月30日には今季のラストゲームのソフトバンク戦が残っている。
楽天のクライマックスシリーズ進出は厳しい状況だが、助っ人軍団が活躍するようだと、ますます上位2チームを苦しめて、首位争いを面白くしてくれるだろう。
文=藤山剣(ふじやま・けん)