まずは、クライマックスシリーズ(当初はプレーオフ制度:以下CS)導入後の、パ・リーグのAクラスチームを振り返ろう。
■CS導入後のAクラスチーム
※2004年から2006年はプレーオフ制度。プレーオフの勝ち上がりにより順位が決定。
【2004年】
1位:西武
2位:ダイエー(現:ソフトバンク)
3位:日本ハム
【2005年】
1位:ロッテ
2位:ソフトバンク
3位:西武
【2006年】
1位:日本ハム
2位:西武
3位:ソフトバンク
【2007年】
1位:日本ハム
2位:ロッテ
3位:ソフトバンク
【2008年】
1位:西武
2位:オリックス
3位:日本ハム
【2009年】
1位:日本ハム
2位:楽天
3位:ソフトバンク
【2010年】
1位:ソフトバンク
2位:西武
3位:ロッテ
【2011年】
1位:ソフトバンク
2位:日本ハム
3位:西武
【2012年】
1位:日本ハム
2位:西武
3位:ソフトバンク
【2013年】
1位:楽天
2位:西武
3位:ロッテ
【2014年】
1位:ソフトバンク
2位:オリックス
3位:日本ハム
【2015年】
1位:ソフトバンク
2位:日本ハム
3位:ロッテ
お気づきだろうか。この12年間、パ・リーグは2013年を除いて、ソフトバンク、日本ハム、西武のうち、いずれか2チーム以上が必ずAクラス入りしているのだ。
つまりパ・リーグは、<ソフトバンク、日本ハム、西武>を上位グループ、<ロッテ、オリックス、楽天>を下位グループと分類され、基本的に各グループから、最大でも1チームのみ入れ替わるという結果。なお、入れ替わりなしにソフトバンク、日本ハム、西武で上位を占めたケースが4回ある。
ちなみに2013年は、楽天が悲願の日本一を果たした年。この場合、楽天の優勝自体は法則の範囲内だったが、日本ハムの最下位に加えて、ソフトバンクが3位に1ゲーム差の4位になってしまったことで、唯一の例外を作ってしまった。
また、2014年までソフトバンク、日本ハム、西武は、2年連続のBクラス落ちがなかったが、昨季ついに西武が連続Bクラス。逆にロッテ、オリックス、楽天は、2年連続してAクラス入りたことはない。若干の例外はあるものの、法則をまとめるとこうだ。
■パ・リーグ順位“黄金の法則”
・ソフトバンク、日本ハム、西武のうち、2チームないし全チームがAクラス入り
・ソフトバンク、日本ハム、西武の各チームは、2年連続してBクラス落ちしない
・ロッテ、オリックス、楽天のうち、同時に2チーム以上がAクラス入りしない
・ロッテ、オリックス、楽天の各チームは、2年連続してAクラス入りしない
<手順1>
ソフトバンク、日本ハム、西武をAクラス、ロッテ、オリックス、楽天をBクラスと、暫定的に仕分ける
<手順2>
暫定Aクラス内で、昨季Bクラス落ちしたチームを除き、今季Bクラス落ちしそうな1チームを選出
<手順3>
暫定Bクラス内で、昨季Aクラス入りしたチームを除き、今季Aクラス入りしそうな1チームを選出
<手順4>
振り分けた新A・B各クラス内で、それぞれ順位を決める
いかがだろうか。この法則は偶然でもオカルトでもなく、ただ単に上位3球団が、長期安定戦力を保持しているだけの話。下位チームはここ12年、上位進出したとしても単年止まり。もう少し安定して戦力を維持するように、奮起を促したい。
いずれにせよ、この法則を元に今季の順位予想をすれば、6チーム全ての順位を当てる「6連単的中」も夢じゃない!?
文=サトウタカシ (さとう・たかし)