この「2018年春 野球太郎的ドラフト候補ランキング」はドラフト情報に強い『野球太郎』が初の試みとして挑んだドラフト候補の最前線を伝える力作。『野球太郎』のライター、関係者30人が答えた45問のアンケートを元にランキング化した。
ランキングの種類は「ポジション」、「カテゴリー(高校、大学、社会人)」という大括りのものは当然だが、それだけではない。
「強いスイング部門」「長距離砲部門」「スピードスター部門」「走塁が巧い部門」「守備職人・内野部門」「守備職人・外野部門」「強肩部門」「コントロール部門」「球威部門」「ボールの伸び部門」「変化球部門」「奪三振王部門」「先発タイプ部門」「リリーフタイプ部門」「即戦力部門」「ロマン枠部門」……、なんとも楽しくなってくるランキングが設定されている。
そして各ランキングのポイントを集計した「総合部門」の20傑は、今年のドラフト候補の春の実力がひと目でわかるドラフトマニア、アマチュア野球マニアにとって必須の逸材リストだ。
ちなみにポジション別のランキング1位を見てみると、投手部門はリーグ通算21勝で昨秋の大学日本一に貢献した松本航(日本体育大)。捕手部門は侍ジャパン大学代表経験のある吉田高彰(上武大)。内野手部門は高校球界の誇る安打製造機・小園海斗(報徳学園高)と、今年のドラフト最大の目玉・根尾昂(大阪桐蔭高)。外野手部門は2位に約2倍の得票ポイントを集めた藤原恭大(大阪桐蔭高)。
そして、気になる総合1位は……根尾! 投手、外野手部門に票が割れながらも内野手部門で1位タイに立った根尾が、春の時点ではアマチュア球界のスターとして堂々トップに立った。
二刀流を継ぐ? 高校生なのにあれだけバットを振れるのはすごい! あの送球は見もの! そう騒がせる根尾はこれからの半年でどんな姿に進化するのか。最近、野球太郎編集部とライターで雑談をしていた時も、根尾の将来像については喧々諤々。現時点では明豊高時代の今宮健太(ソフトバンク)が似ているにも思えるが、でも違うような……と結論は出ず。
打ってもすごい、投げてもすごい、守ってもすごい。有り余る才能がジャストフィットするのはどんな形なのか。その行き先を想像しながら、楽しみに追っていきたい。
来週の週刊野球太郎では、各部門別のランキングトップを紹介しよう。なお、『別冊野球太郎 2018春 ドラフト候補最新ランキング』では、この「野球太郎的ドラフト候補ランキング」で1位に輝いた18人の選手のインタビューを掲載。現時点のドキュメントとしてぜひチェックを。また、先鋭ライター陣が挙げる「私が気になるドラフト候補2018」、地区別に今季の見どころ、注目チーム情報やドラフト候補ランキングを紹介する「アマチュア野球の歩き方2018」を掲載している。
この1冊を片手に高校、大学、社会人、独立リーグ球界の動向を追ってみてはいかがだろう!
文=山本貴政(やまもと・たかまさ)