7月11日〜25日(コカ・コーラウエストスポーツパーク野球場ほか)
県下1と評判の米子北・高橋復活なるか
雑賀と森が投打で牽引する鳥取商が本命
●復活が待たれるエースたち
センバツに出場した米子北の高橋晟一郎は、故障から春の登板はなかったが、万全でなら県ナンバーワン投手であることは間違いない。ダイナミックなフォームから投げ込む最速143キロのストレートは威力があり、キレのあるスライダーやカットボール、チェンジアップなど変化球も多彩だ。故障がちなのは気になるが、最後の夏は万全で迎えてもらいたい。
その米子北は2番手以下の投手も成長している。スプリットにストレートやカーブを織り交ぜ打たせて取る福本廉は春季大会で好投。左横手からのクセ球が持ち味の1年生・池田栄樹も楽しみな存在だ。
春の県大会に優勝した鳥取商の投手陣も豊富だ。エースナンバーを背負う雑賀涼は故障のため登板はなかったが、140キロ近いストレートには力がある。春に主戦として活躍した左腕の森翔平は制球力と球の伸びがあり、三振を取りにいける。再試合となった米子西との決勝戦では9奪三振で完封した。同じく春に好投した右下手投げの楠拓也はテンポのいい投球が持ち味。雑賀が復活してくればスキのない磐石の投手陣となる。
今春、その広陵を最も苦しめたのが末田雅嗣(総合技術)だ。昨秋までは2番手だったが、バネを利かせた角度あるストレートとスライダーのコンビネーションで攻めまくり、強打の広陵を被安打5に抑え、観客をざわつかせた。
準優勝した米子西のエース湯浅和也は抜群のコントロールで粘り強く要所を抑える投球が持ち味で、2回戦では強豪の鳥取城北に8安打を浴びながらも失点1で完投した。チームとしては2番手以降の育成が急務だったが、迫田修也が大きく成長。決勝戦では強打の鳥取商を相手にしっかりとゲームを作った。
米子西と準々決勝で接戦を演じた倉吉総合の2本柱、河本健太郎と北野公基も好投手だ。河本はストレートに力があり、北野も昨秋から大幅に体重を増やして右の下手から威力あるボールを投げ込む。
この他、注目の投手を挙げると、沢田将哉(鳥取城北)は打者を打ち取る投球術に長けており、大崩れがない。昨夏好投した南智樹(米子東)は荒れ球だが、ツボにはまれば面白い。松本晃平(米子工)はスライダーとカーブがよく、春は強打の鳥取育英を相手に2失点で完投勝利した。