7月9日〜26日(埼玉県営大宮公園野球場ほか)
花咲徳栄と浦和学院の二強に好素材揃う
追う山村学園、上尾も充実の布陣を組む
●好投手多数で激戦必至
3季連続の甲子園出場を狙うドラフト候補左腕・高橋昂也(花咲徳栄)は、伸びのある140キロ台中盤のストレートに、キレ味鋭いスライダーやフォークを織り交ぜる。センバツ後に背筋を痛めたものの、その間に2年生右腕の綱脇慧が球持ちよく打者の手元で伸びるストレートを武器に台頭し、春季大会も準優勝を果たした。
キレのある130キロ台後半から140キロ台前半のストレート投げ込む右腕・渡部勝太(上尾)は変化球の質がもう1段階上がれば夏も楽しみだ。復調が期待される身長186センチの阿部玄太、エースナンバーを背負い安定感のある山下和音と3年生右腕3本柱で32年ぶりの甲子園出場を狙う。
右ヒザを高く上げるフォームが特徴的な左腕・佐々木大輔(山村学園)は、インコースを果敢に突く強気の投球が持ち味。堂々としたマウンドさばきも爽快で、春の準々決勝では春日部共栄を1失点完投するなど、創部9年目のチームを過去最高の4強に導いた。
140キロ台前半のストレートを持つ榊原翼(浦和学院)は、ひと冬を越えて粘りの投球を覚えた。スライダーやカーブなども投げ分ける投球術を進化させ、春に続き夏の埼玉も制したい。
秋に背番号「3」を付けながらも浦和学院と好勝負を演じた星野裕帆(川越東)は、184センチの長身から力強い球を投げ込む。
その川越東を春の地区予選初戦で完封しチームを8強に導いたのが堀越将郎(西武文理)。球の出し入れに長け、クセのないフォームに将来性を感じる。
クロスファイアーが武器の左腕・唐沢裕貴(西武台)はスタミナをつけ、真の力投型として酷暑の夏を勝ち上がりたい。
秋に4強入りした大道温貴(春日部共栄)、藤野優斗(狭山ケ丘)の両右腕も安定感があり、夏の上位進出を目論む。昨夏4強など進学校ながら近年上位進出の多い松山には、アンダーハンドから力のある球を投げ込む右腕・弓田海斗がおり、今年も面白い存在だ。