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秋山翔吾や柳田悠岐に続け! 全日本大学選手権大会で脚光を浴びた地方リーグ出身のプロ野球選手たち



 第65回全日本大学野球選手権大会は中京学院大の初出場初優勝で幕を閉じた。特にショートを守る吉川尚輝は攻守で存在感を発揮し、チームの躍進に大きく貢献。今秋のドラフト上位候補として一気に株を上げた。

 地方リーグの選手にとって、大学選手権は自分の評価を一気に高める場なのかもしれない。過去にも大学選手権で活躍し、注目を集めプロ入りした地方リーグ出身の選手は少なくない。そんな選手たちを取り上げる。


秋山翔吾(西武)


 神奈川・横浜創学館高から八戸大(現・八戸学院大)に進学し、1年春からレギュラーに定着する。大学選手権には1年時、4年時と2回出場。4年春のシーズンは首位打者を獲得するなど、好調のまま大学選手権へと臨んだ。

 準決勝の東洋大戦では2回、東洋大のエース・乾貴大(現・巨人)から右中間へ一時は同点となる本塁打を放つ。試合は1対5と敗れたが、秋山はプロのスカウトから注目を集める存在へと変わっていった。

 2010年秋のドラフトでは西武から3位で指名され、1年目から活躍。昨年はプロ野球新記録となるシーズン216安打をマークしたのは記憶に新しい。


柳田悠岐(ソフトバンク)


 その秋山と同学年であり、同じ年にプロ入りしたのがソフトバンクの柳田悠岐。広島商高時代は中距離打者だったが、広島経済大に進学後は金本知憲(現・阪神監督)が現役時代に利用していたトレーニングジム「アスリート」に通い、肉体強化をはかった。

 徐々に広島六大学リーグで台頭し始め、リーグを代表する打者に成長。大学選手権には2年時から3年連続で出場を果たし、4年時の三重中京大戦では、捕手の二盗への送球が逸れたところでバックアップに入り、三塁送球で二盗から三塁を狙う走者を刺すなど、その強肩をアピール。走攻守三拍子揃った外野手としての評価を高めた。

 ソフトバンク入団後は長打力に磨きがかかり、昨年は「トリプルスリー」を記録。いまや球界を代表する選手へと成長した。

則本昂大(楽天)


 滋賀・八幡商高から三重中京大に進学。大学選手権には2年時と4年時に出場し、2年の時には前出の柳田擁する広島経済大と対戦する。

 則本は4番手として登板するが、延長10回にサヨナラ打を浴びる悔しさを味わった。その2年後、最上級生となった則本。三重中京大は翌春に閉校されることが決まっており、三重中京大として最後の大学選手権出場となった。

 大阪体育大と対戦して相手先発・松葉貴大(現・オリックス)と互いに譲らぬ投げ合いを展開。威力のあるストレートで次々と三振を奪い、9回を終えて18奪三振。試合は1対1のまま延長タイブレークに突入。さらに2つの三振を奪うも、自らの暴投で1点を失ってしまう。この1点がそのまま決勝点となり1対2で敗れた。

 それでも参考記録ながら20奪三振の力投で、無名の存在から一躍ドラフト上位候補へと評価が急上昇する。日本生命へ入社がの内定していたが、ドラフト会議では楽天が2位指名し入団。ルーキーながら開幕投手を任され、1年目で15勝を挙げる大活躍。同年の楽天日本一にも貢献した。


文=武山智史(たけやま・さとし)

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