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開幕して1カ月。今、知っておきたいメジャーリーガーは誰だ!?

 日本と同様に、開幕して約1カ月が経過したメジャーリーグ。ヤンキースの田中将大も好調で、レンジャーズのダルビッシュ有も好投を続けており、今季もメジャーリーグから目が離せない。

 メジャーリーグはアメリカンリーグ(ア・リーグ)15球団、ナショナルリーグ(ナ・リーグ)15球団の全30球団で構成されているのはご存じの通り。今週は、その30球団の中から、開幕以後ここまでの間に活躍している選手を中心に、独断と偏見で選んだ10選手を紹介しよう。

 先週は田中と対戦する可能性の高いア・リーグ所属の選手を紹介したので、今回はナ・リーグ所属の選手を中心に選んでみた。メジャーにはこんなスゴい男たちがゴロゴロいるのだ!


ナ・リーグ/東地区
【マイアミ・マーリンズ】

#27 ジャンカルロ・スタントン(25)
右翼手/198センチ108キロ/右投右打


(イラスト=横山英史/『ベースボールイラストレーション』連載中)

 マーリンズの若き大砲であり、メジャー屈指の長距離砲。今季も開幕から好調で、チームの主軸打者として多くの打点を記録している。

 南カルフォルニア大学では野球とアメリカンフットボールの二刀流で大活躍。卒業時はその進路に注目が集まったが、野球を選択。入団2年後の20歳の時、2Aで推定飛距離150メートル以上の本塁打をかっ飛ばし、メジャー昇格後、2012年8月のメッツ戦では494フィート(約150.6メートル)の特大本塁打を放つなど、その飛距離は誰も真似できない。まさにメジャーの至宝である。

【アトランタ・ブレーブス 】

#5 フレディ・フリーマン(25)
一塁手/196センチ101キロ/右投左打

 今年25歳ながら、ブレーブス不動の一塁手に定着した強打者。鋭いライナーを広角に打ち返す中距離ヒッターだが、確実性や飛距離ともにまだまだ成長中で、今季も高い打率を残している。

 8年総額1億2500万ドル(約127億5000万円)でブレーブスと契約。これはブレーブスの顔的存在であったチッパー・ジョーンズが過去に結んだ契約金を上回るものであり、チームの新たな主役として大いに期待されている。

【フィラデルフィア・フィリーズ】

#26 チェイス・アトリー(36)
二塁手/185センチ90キロ/右投左打

 俊足巧打の“イケメン”二塁手。今季は例年以上に開幕から好調を維持し、高打率をマーク。またメジャーを代表する二塁手といって良い守備でもチームを牽引している。その端正なマスクから女性人気も高い。

ナ・リーグ/中地区
【ミルウォーキー・ブリュワーズ】

#57 フランシスコ・ロドリゲス(32)
投手/183センチ88キロ/右投右打

(イラスト=横山英史/『ベースボールイラストレーション』連載中)

 躍動感ある、独特の投球フォームが印象的なメジャー屈指のクローザー。“K-Rod”と呼ばれる所以は、その奪三振率の高さにある。

 その豪快な投球と同様に、私生活でも派手な事件を起こしている。暴行事件による出場停止処分が解除されるまで年俸が支払われなかった事もあった。

 ここ2年は低迷期に陥っていたが、今季は開幕から絶好調。13試合に登板して10セーブ、防御率0.00と抜群の成績をマークしている。

#49 ヨバニ・ガヤルド(28)
投手/188センチ97キロ/右投右打

 ロドリゲスと一緒に、今季好調なチームを支えるのが先発ローテの一角を担うガヤルド(ガヤードと表記される場合もある)だ。メキシコ出身の右腕は2013年WBCにメキシコ代表として出場している。2009年から4年連続で200奪三振を記録し、5年連続2ケタ以上の勝ち星をマークしている。

ナ・リーグ/西地区
【コロラド・ロッキーズ 】

#2 トロイ・トゥロウィツキー(30)
遊撃手/191センチ97キロ/右投右打

 メジャー屈指の名遊撃手であり、首位打者を狙える好打者。ケガでシーズンを棒に振った2012年を除けば、ここ数年は打率3割、20本塁打以上をマークしているチームの中心選手だ。

 今季で引退を表明しているデレク・ジーター(ヤンキース)に憧れ、背番号も同じ2をつけている。そのリーダーシップにも定評があり、ジーター引退後はメジャーNo.1遊撃手と呼ばれる日も近いだろう。

【ロサンゼルス・ドジャース 】

#74 ケンリー・ジャンセン(27)
投手/196センチ117キロ/右投両打

 なんと捕手から投手に転向し、チームのクローザーに定着するまでに成長した変わりダネ選手。捕手から投手に転向したのは5年前の秋からと経験は浅い。故に投球の9割はストレート系だが、それを補うほどのパワーが魅力。

 2009年WBCではオランダ代表に捕手として選ばれ、大会中に座ったまま二盗を刺すなど、超人的な強肩を披露。その秋に投手へ転向し、2013年WBCは登板機会はなかったものの、決勝ラウンドから投手として追加招集された。

 また、ア・リーグでも「この選手は紹介しておきたい!」という選手をピックアップしてみた。

ア・リーグ/中地区
【デトロイト・タイガース】

#24 ミゲル・カブレラ(31)
一塁手/193センチ108キロ/右投右打

 「現役世界最強打者」の呼び声も高いメジャー屈指のスラッガー。昨季までの11年間の通算成績は打率.321、365本塁打、1260打点。2012年には三冠王にも輝き、2年連続でア・リーグMVPに選ばれた。将来の殿堂入りも確実視されている。

 今年3月にはチームと8年総額2億4800万ドル(約252億9000万円)で契約更新。これは現時点でメジャー史上最高給である。

ア・リーグ/西地区
【ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム】

#5 アルバート・プホルス(34)
一塁手/191センチ104キロ/右投右打

 こちらもカブレラと並んで、将来の殿堂入りが確実視されている偉大な打者だ。現地時間4月22日の試合では、初回に通算499号となる本塁打を放つと、5回には殿堂入りの目安とされる500号本塁打を記録した。

 これだけの成績を挙げているが故に、過去には何度か薬物使用疑惑がかけられた。しかし、断固として否定。クリーンな選手として、ファンの評価も高い好選手である。

【シアトル・マリナーズ 】

#34 フェリックス・ヘルナンデス(28)
投手/191センチ104キロ/右投右打

 メジャー有数の先発投手に成長した右腕。かつてはイチロー(ヤンキース)、城島健司(元マリナーズほか)らとともにプレーし、2006年から昨季までの8年間で7度の2ケタ勝利をマークした、チームのエースだ。

 2009年から2010年にかけて18試合連続で、6回を自責点3以内に抑えるクオリティ・スタート(QS)を記録。また2012年8月15日にはメジャー史上23人目となる完全試合も達成した。是非とも近いうちに、田中将大との投げ合いが見たいと思わせる好投手だ。


 以上、総勢10人のメジャーリーガーを紹介した今週の「再々入門! メジャーリーグ」のコーナー。この10人の名前を覚えておけば、より一層メジャーリーグを楽しむことができるだろう。


■ライター・プロフィール
鈴木雷人(すずき・らいと)/会社勤めの傍ら、大好きな野球を中心とした雑食系物書きとして活動中。“ファン目線を大切に”をモットーに、プロアマ問わず野球を追いかけている。Twitterは@suzukiwrite

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