1位 田中浩康(ヤ) 6500万円 1打点 推定年俸6500万円
2位 鈴木尚広(巨) 6000万円 1打点 推定年俸6000万円
3位 川島慶三(ソ) 4000万円 1打点 推定年俸4000万円
4位 ロマック(デ) 3750万円 2打点 推定年俸7500万円
5位 實松一成(巨) 3700万円 1打点 推定年俸3700万円
6位 ゴームズ(楽) 3285万7143円 7打点 推定年俸2億3000万円
7位 俊介(神) 2700万円 1打点 推定年俸2700万円
8位 松本哲也(巨) 2400万円 1打点 推定年俸2400万円
9位 片岡治大(巨) 2150万円 4打点 推定年俸8600万円
10位 カニザレス(ソ) 2000万円 3打点 推定年俸6000万円
10位 細川亨(ソ) 2000万円 5打点 推定年俸1億円
10位 三輪正義(ヤ) 2000万円 1打点 推定年俸2000万円
(成績は8月28日現在、1打点の値段は小数点以下四捨五入、ヤ=ヤクルト、巨=巨人、ソ=ソフトバンク、デ= DeNA、楽=楽天、神=阪神、)
ヤクルトの田中浩康が打点部門コスパランキングワースト1位に。シーズン最多犠打を4回経験している「つなぎの男」としておなじみだが、それでも、1軍でコンスタントに試合に出るようになった2006年以降、少なくとも10打点以上は記録していた。
しかし、今季は1打点のみで、7月下旬以降は2軍暮らしが続いている。昨年オフは、FA宣言し残留を決断。チーム愛を見せた。ファンも多い選手だけに、このままでは終われない。
外国人では、4位にロマック(DeNA)、6位にゴームズ(楽天)、10位にカニザレス(ソフトバンク)が入った。
入団会見では「私は野球を愛している」とか「グラウンドでは常に全力疾走だ」と殊勝なコメントを連発していた新外国人のロマック。獲得に尽力した高田繁GMも「彼は非常に真面目」と太鼓判を押していた。
ところが、いざ開幕してみると、マイナーで200本塁打のパワーはどこへやら。そのバットから快音は響かなかった。打率は1割台に低迷し、6月20日に3度目の2軍降格となって以降、1軍のグラウンドには立てていない。結局、28試合の出場で、打点はわずか2。鮮やかすぎるバッドコスパとなった。
ゴームズは、安打部門、本塁打部門ともにコスパランキングワースト1位だったが、ここは6位。不名誉な裏三冠は何とか逃れた。とはいえ、4月下旬には荷物をまとめて機上の人となっていたのだから、残念な選手だったことに変わりはない。
カニザレスは、安打部門のコスパランキングワースト10位に続いてのランクイン。チームは首位争いを演じているが、最終的な順位がどうなろうとも、クライマックスシリーズはある。右の代打として、カニザレスの復調は首脳陣も熱望していることだろう。
2位の鈴木尚広(巨人)、3位の川島慶三(ソフトバンク)、7位の俊介(阪神)、8位の松本哲也(巨人)、9位の片岡治大(巨人)といった足のある面々は、どちらかと言うと打点を挙げるほうではなく、自身が走者としてホームに生還するのがおもな仕事だ。
それだけに、打点のコスパワーストランキングに挙げられるのは不本意かもしれないが、それなりの年俸の選手ばかりなので、やはり1ケタ台前半の数字では、コスパ悪となってしまう。各選手が、残り試合で何打点かでも上乗せし、このランキングから脱出できることを祈りたい。
文=藤山剣(ふじやま・けん)