【二塁打王】
村田修一(巨人):32二塁打
丸佳浩(広島):30二塁打
筒香嘉智(DeNA)/坂本勇人(巨人)/長野久義(巨人):28二塁打
二塁打ランキングは大きく入れ替わった。2015年は山田哲人(ヤクルト)が39二塁打、梶谷隆幸(DeNA)が35二塁打を記録したが、今年は息を吹き返した村田修一(巨人)が戴冠。例年、本塁打1ケタの打者が上位に名を連ねることも多いが、今年は本塁打も二塁打も多い本格派のスラッガーが目立った。
【三塁打王】
大島洋平(中日):9三塁打
丸佳浩(広島)/鈴木誠也(広島):8三塁打
運にも左右される三塁打王は、大島洋平(中日)が獲得。丸佳浩(広島)はここでも2位に食い込み、万能感が漂う結果に。
【最多四球】
山田哲人(ヤクルト):97四球
筒香嘉智(DeNA):87四球
丸佳浩(広島):84四球
今年は昨年3位(81四球)の山田が、相手バッテリーの猛マークに合い四球数トップに輝いた。毎年上位の常連だった鳥谷敬(阪神)は打撃不振で後退。しかし、それでも6位の75四球を選んでいるあたりはベテランパワー健在だ。
【最多死球】
田中広輔(広島):17死球
原口文仁(阪神):15死球
桑原将志(DeNA):14死球
痛みを恐れず出塁を勝ち取った勇者の勲章。田中広輔(広島)の17死球はシーズン死球数の歴代15位タイ。
【最多犠打】
菊池涼介(広島):23犠打
橋本到(巨人)/堂上直倫(中日):20犠打
菊池涼介(広島)が2年連続3度目の最多犠打に輝いた。昨年は49犠打だったが、今年のセ・リーグはバントが少ない傾向に。その結果、菊池は安打数と犠打数で同時トップに輝く史上初の快挙を成し遂げた。
【最多犠飛】
ロペス(DeNA):7犠飛
坂本勇人(巨人)/福留孝介(阪神)/鳥谷敬(阪神)/中村悠平(ヤクルト):6犠飛
飛ばすべき場面でしっかり飛ばす仕事人の証が犠飛数。今年はロペス(DeNA)が確実性を増し、しっかりタスクを遂行した。福留孝介(阪神)、鳥谷のベテラン勢もしぶとく2位にランクイン。
【得点圏首位打者】
筒香嘉智(DeNA):得点圏打率.393
高山俊(阪神):得点圏打率.377
桑原将志(DeNA):得点圏打率.370
規定打席数以上の選手のみで得点圏打率を競うとこの結果に。打点王・筒香嘉智(DeNA)は4割に迫る恐ろしさ。新人王・高山俊(阪神)もクラッチヒッターの域で65打点を稼いだ。
【二塁打王】
浅村栄斗(西武):40二塁打
秋山翔吾(西武):32二塁打
柳田悠岐(ソフトバンク):31二塁打
昨季は19二塁打に留まった浅村栄斗(西武)が約2倍増で断トツのトップ。秋山翔吾(西武)は2年連続の2位。
【三塁打王】
茂木栄五郎(楽天)/西野真弘(オリックス):7三塁打
藤田一也(楽天)/今宮健太(ソフトバンク)/松田宣浩(ソフトバンク)/角中勝也(ロッテ):5三塁打
三塁打部門ではルーキーの茂木栄五郎(楽天)と2年目の西野真弘(オリックス)が1位。フレッシュな走力を見せつけた。
【最多四球】
柳田悠岐(ソフトバンク):100四球
中村晃(ソフトバンク):99四球
栗山巧(西武):83四球
柳田悠岐(ソフトバンク)が大台3ケタの四球をもぎ取り、迫力を見せつけた。2位の中村晃(ソフトバンク)は昨年の66四球からピッタリ1.5倍増。選球眼が光った1年だった。
【最多死球】
大野奨太(日本ハム):13死球
ウィーラー(楽天)/中村晃(ソフトバンク):12死球
勇者の勲章を得たのは大野奨太(日本ハム)。思い返せば開幕戦、ファウル判定されたところを“猛烈アピール”で死球に判定をチェンジさせたことが単独トップにつながった。
【最多犠打】
中島卓也(日本ハム): 62犠打
今宮健太(ソフトバンク): 38犠打
安達了一(オリックス): 35犠打
昨年までは3年連続で今宮健太(ソフトバンク)がトップに君臨していたが、小技の名手・中島卓也(日本ハム)が断トツの犠打数でチャンピオンの座を奪い取った。ちなみに犠打失敗は、わずかに1個。神ってる腕前だ。
【最多犠飛】
内川聖一(ソフトバンク): 9犠飛
メヒア(西武)/鈴木大地(ロッテ)/デスパイネ(ロッテ): 7犠飛
内川聖一(ソフトバンク)がしっかり4番の仕事をこなした。打点王は獲得できなかったが、106打点を稼いだ理由がここにもうかがえる。
【得点圏首位打者】
藤田一也(楽天):得点圏打率.330
陽岱鋼(日本ハム):得点圏打率.323
デスパイネ(ロッテ):得点圏打率.320
藤田一也(楽天)、陽岱鋼(日本ハム)、デスパイネ(ロッテ)が集中力を見せたが、意外にもパ・リーグは低水準で決着。投手陣のここぞの踏ん張りが際立つシーズンだった。
文=落合初春(おちあい・もとはる)