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祝・春季神奈川県大会制覇! 苦闘続くDeNAの横浜愛と、地元・横浜高OBたちの関係性とは?


 5月1日、神奈川県春季大会で横浜高校が2年ぶりに優勝を飾った。そんななか、不振に喘ぐDeNAのスタメンに、1番から4番まで横浜高のOBが並んだことで、ちょっとした話題となった。

 現在のDeNAには、7名も横浜高出身選手が在籍している。ファン感謝デーや様々なイベントでも、横浜高のことは常に話題にのぼり、ベイスターズファンの間では共通の話題として定着している。

 横浜で高校野球時代を過ごした選手がプロ野球生活を横浜で行うことは一見当たり前のことのようであっても、なぜこれまでにDeNAに横浜高校出身の選手が多いのだろうか?

地元密着型の球団運営がその理由?


 DeNAの現球団社長である池田純社長は、就任以来、地元密着型の球団運営に特化し「I ☆ YOKOHAMA(アイラブヨコハマ)」をスローガンに掲げた。横浜市民や神奈川県民を巻き込んだ施策を敢行し、ことごとく功を奏している。その結果、現在チームは最下位にもかかわらず、観客の動員は右上がりの状態だ。

 この現状と、横浜高出身選手の多さがリンクして、出身者の多い選手登用は、その施策の一環であるかのように解釈されている節もある。

 しかし、球団が地元密着を強化しているかといって、地元高校出身の選手が多く獲れるか、答えはもちろんノーである。ドラフトで指名しても、くじ引きや交渉で確実に獲得することは不可能。また現状の在籍メンバーには、他球団を経験した後に地元・横浜に戻ったメンバーも多いのだ。

逃した大物選手


 昨夏、その職を退いた横浜高の渡辺元智監督が就任した1968年以降、大洋ホエールズ時代に遡っても、横浜高からホエールズに在籍した選手は20人近く、やはり他球団と比べると格段に多い。

 しかし、横浜高出身選手の中で、DeNAに在籍していない大物選手も少なくない。渡辺監督の教え子の代表格といえば、当時ロッテオリオンズに入団した愛甲猛。そして忘れられないのは「怪物」松坂大輔である。特に松坂についてはメジャーから帰国する際に、ベイスターズファンは入団を期待した。

 横浜は国内外の人々にとって観光名所でもあり、また地元への郷土愛を表明する著名人も多い土地柄。プロ野球選手にとっても同様であり、さら名将・渡辺監督の率いた名門横浜高が横浜を代表する高校野球チームであり続けたことがDeNAに横浜高の選手が集まってくる理由になっているのだろうか。


文=元井靖行(もとい・やすゆき)

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