センバツ出場はならずとも、夏に飛躍したオコエ瑠偉(楽天)級の可能性を秘めた球児たち
3月11日に抽選会を向かえる第88回センバツ高校野球大会。今から首を長くして抽選結果を待ちわびているファンも多いだろう。
前回からドラフト候補を紹介しているこのコーナー。昨年の事例から「パターン別」に分けて、その選手たちに当てはまるような高校生ドラフト候補選手を探している。
今回は惜しくもセンバツ出場はならなかったが、夏に一気に全国区にその名を知らしめる「ブレイク候補」を挙げてみた。昨年の例でいえば、関東一高のオコエ瑠偉のようなパターンだ。
昨春の時点では、まだまだ成長途上だったオコエ瑠偉。夏の甲子園出場を決めると、走攻守に渡ってド派手なプレーで観客を魅了。ドラフトでは楽天から1位指名を受けるまでに成長した。今回はセンバツ未出場組のなかから、そんな可能性を秘めた野手たちを紹介しよう。
昨春のセンバツでスカウトの目を釘付けに!
鈴木将平(すずき・しょうへい)
静岡・静岡
中堅手/左投左打/173センチ/73キロ
昨春のセンバツでスカウトの目を釘付けにした俊足外野手。ボールをとらえるセンスが抜群で相手投手に関係なく1試合で1本はヒットを打ってくる。塁に出れば、50メートル6秒0の脚力を生かして果敢に次の塁を狙う。
相手のスキは絶対に見逃さず、気づけばあっという間に本塁に生還。ノーヒットで1点をもぎ取れる、今年の「静高」にはなくてはならない存在だ。
プロ注目度:B+
将来性数値
総合:B+ 体のキレ:B+
頭脳:B+ 伸びしろ:B+
球界待望「強打の捕手」素材!
野中翔太(のなか・しょうた)
佐賀・佐賀商
捕手/右投右打/181センチ/93キロ
日本球界が待望してやまない「強打の捕手」。ゴルフクラブを振っているかのようなヘッドスピードの速さから、角度のついた打球を連発する天性の強打者。
打球の角度や強さは昨年(2年生)の段階で、すでに社会人級とも評されている。捕手としての送球やフットワークなど、まだまだ改善すべき点はあるものの、打者としてのポテンシャルは底がまったく見えない。
プロ注目度:B
将来性数値
総合:B+ 体のキレ:B
頭脳:B+ 伸びしろ:A
センバツ出場なら注目必至の好素材!
元山飛優(もとやま・ひゆう)
長野・佐久長聖
遊撃手/右投左打/176センチ/68キロ
センバツに出ていれば注目必至だった遊撃手。別格の守備ワーク、卓越したバットさばきなど、傑出したセンスを持つ。大所帯を束ねる統率力も魅力的だ。
秋はやや引っ張り傾向にあったが広角に打ち分ける技術は高い。先々体が出来てくれば今のミートセンスがより光るだろう。
プロ注目度:C+
将来性数値
総合:B+ 体のキレ:B+
頭脳:B+ 伸びしろ:B+
高校球界では珍しいスケールの大きな大型二塁手!
大庭樹也(おおば・たつや)
大分・明豊
二塁手/右投右打/180センチ/78キロ
センスと伸びしろに夢膨らむ。過去にはオリックス入りした佐野皓大から三塁打を含む2安打を放ったこともあり、高校球界では決して多くない「スケールの大きな大型二塁手の出現」と注目を浴びた。
引っ張りからセンター返しの打球に強さが見られるが、最近では右中間方向への長打も目立ってきた。パンチ力に加え、右前への単打など、チャンスメークのできる堅実さも魅力。
プロ注目度:B
将来性数値
総合:B+ 体のキレ:B
頭脳:B 伸びしろ:B
大舞台でその名の通り快音を響かせろ!
公家響(くげ・ひびき)
神奈川・横浜
一塁手/右投右打/180センチ/78キロ
投球を迎え撃つ雰囲気、バットの破壊力からオーラを感じさせる逸材。1年生時の夏初打席でランニング本塁打を放ち、鮮烈デビュー。2年夏から4番を務め、昨年夏は甲子園へあと一歩と迫ったのは記憶に新しい。
センバツ出場はならなかった横浜高校。同学年のエース・藤平尚真とともに、今夏こそ激戦区・神奈川を制して全国デビューを果たして欲しい逸材だ。
プロ注目度:B
将来性数値
総合:B 体のキレ:B
頭脳:B 伸びしろ:B
センバツ出場はならなかったが、日夜練習に励む全国の球児たち。彼らのより一層の成長を期待しつつ、応援していきたい。
*この記事は『野球太郎No.018 プロ野球選手名鑑+ドラフト候補名鑑2016』より一部抜粋して掲載しています。
構成=野球太郎編集部
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