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スタートダッシュはどうだ? 岡本和真(巨人)ら開幕カードで輝いた選手、つまずいた選手を振り返る!

スタートダッシュはどうだ? 岡本和真(巨人)ら開幕カードで輝いた選手、つまずいた選手を振り返る!

 3月30日にプロ野球が開幕し、あっという間に開幕カードが終了した。今シーズンは広島と西武が3連勝スタート。また、岡本和真(巨人)が2本塁打を放つなど話題は多い。そのなかで、スタートダッシュに成功した選手、失敗した選手には誰がいるのだろうか。さっそく、振り返ってみたい。

エースの明暗


 開幕戦の見どころはエース級の投手たちによる共演だ。1年の始まりということもあり、各球団ともにそのシーズンを託すべくエース、または、それに準ずる投手が先発する。今シーズンの開幕戦でも、昨シーズン、圧倒的な投球を見せた菅野智之(巨人)、菊池雄星(西武)らが開幕投手としてマウンドに登った。

 日本ハム戦に先発した菊池はレアードに一発を浴びたが、7回を2失点、8奪三振、与四球0と好投。今シーズン初勝利をマーク。今シーズンもエースとしての投球に期待できそうだ。

 ほかにも白星こそつかなかったが、則本昂大(楽天)が7回を1失点、涌井秀章(ロッテ)が7回を無失点とさすがの投球。とくに涌井は昨シーズン5勝11敗と大きく負け越し、チーム低迷の要因となってしまっただけに、復活のシーズンに賭ける思いは強いはずだ。

 一方、らしくない投球となったのが菅野だ。過去3度の開幕戦では3勝0敗と無敗を誇り、相性はよかった。しかし、阪神を相手に登板した今シーズンの開幕戦は、福留孝介と大山悠輔に一発を浴びるなど7回5失点、被安打12とノックアウト。この“被安打12”という数字はプロ入り後のワーストとなった。

開幕から結果を残した新人たち


 開幕スタメンをつかんだルーキーは藤岡裕大、菅野剛士(ともにロッテ)、山足達也(オリックス)、神里和毅(DeNA)の4人だった。

 ロッテで開幕スタメンに新人2人が名を連ねるのは、1997年の小坂誠、清水将海以来、21年ぶり。それだけに藤岡裕大と菅野剛士のスタメン入りは、大きな話題を集めた。

 その注目が集まるなかで、藤岡は3安打の猛打賞、菅野も1安打とそろって安打を放っている。延長戦の末、試合には敗れたものの、思い出に残る試合となったはずだ。両選手ともに、最下位脱出の起爆剤となる働きに期待したい。また、藤岡は社会人時代・トヨタ自動車で1つ上の先輩だった源田壮亮(西武)に続いて、2年連続となる遊撃手からの新人王受賞も目指したい。

 2番・二塁で出場した山足は初回に訪れた初打席で安打を放った。これが、結果的にチームの唯一の安打となっている。その後の2試合では安打が出ず、3戦目には代打を送られてしまった。レギュラーへ定着するためには、もう少し打撃力を増していきたい。

 セ・リーグで唯一のスタメンを勝ち取った神里は、開幕戦で守備のミスはあったものの、3戦目には1番に抜擢されるなど、ラミレス監督の期待は大きい。昨シーズン、全試合で1番を務めた桑原将志に代わってリードオフマンに定着するかもしれない。

 スタメン奪取はならなかったものの、田中俊太、大城卓三(ともに巨人)は開幕戦で途中出場し、プロ初安打を記録。巨人は開幕からチームの活性化が図られ、ようやく若返りを本格的に行うことができそうだ。


大砲候補に明暗


 毎年のように、ブレイク候補に名を連ねている岡本和真(巨人)。ここまでの3年間はレギュラーをつかめずにいた。しかし、今シーズンはオープン戦で結果を出し、阿部慎之助とのレギュラー争いを制して開幕スタメンに名を連ねた。レギュラー定着に向けて結果が求められたこの3連戦では、2本塁打、8打点、打率.455と大当たり。今後も、レギュラーとして一塁のポジションを守ることになりそうだ。

 昨シーズン、イースタン・リーグで本塁打と打点の二冠王に輝いた内田靖人(楽天)。オープン戦では首位打者に輝き、開幕スタメンに抜擢された。しかし、2試合連続でノーヒットと結果が出ず、3戦目に早くもスタメン落ち。ここから巻き返しを図りたいところ。山崎武司以来、日本人大砲が不在となっている楽天の次世代の大砲となれるか。


メジャー復帰組も揃って好スタート


 メジャーリーグの移籍市場が停滞したことにより、日本復帰となった青木宣親(ヤクルト)、上原浩治(巨人)はそろって開幕ダッシュに成功した。

 「つなぎの4番」として4番に座った青木は打率.250ながら、2試合連続で適時打を放つなど、ここぞの場面で結果を出している。

 また、上原は2、3戦目で連投し、ともに1回をパーフェクト投球。本拠地・東京ドームでの登板だったこともあり、地鳴りのような歓声が場内に響いた。

 2人は、メジャーで通用しなくなり戻ってきたわけではない。黒田博樹(元広島ほか)のように契約を勝ち取る力がありながらも、日本復帰を選んだ格好だ。黒田は2年目にチームを優勝に導き、有終の美を飾っている。青木と上原にも同様の活躍が期待される。

 プロ野球はまだ始まったばかり。開幕ダッシュに成功した選手はもちろん、出遅れた選手も1年間を通してファンに好プレーを見せてほしい。


文=勝田聡(かつた・さとし)

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