メジャーリーガーは参加しない今大会だが、ベネズエラの場合、マイナーの有望株やNPBの主力選手さえ参加していない。すでに母国のウインターリーグが開幕していることも関係しているのだろうが、故障や年齢のためにウインターリーグでしかプレーしていない選手や、メキシコやアメリカ独立リーグでプレーしていた選手をかき集めた陣容は、来季の契約を求める「見本市」でしかなく、正直なところ2軍どころか3軍としか言いようがない。
投手陣は、マリナーズなどで活躍したフレディ・ガルシアが先発の柱を務めるのだろうが、メジャー156勝のベテランも、今年はドジャースの3Aを早々にリリースされ、メキシカンリーグでも4勝3敗と往時の面影はない。メジャーでは6シーズンプレーし、13勝を挙げているフェリペ・ポーリーノ(元アストロズほか)も、今季はカブスの3Aで5勝9敗。2012年から3シーズン、メキシコの強豪・オアハカで計67セーブを記録したガブリエル・アルファロがクローザ―を務めると思われるが、今年は故障でメキシカンリーグのマウンドには立っていない。
この弱体と言っていい投手陣を援護する打撃陣も心許ない。シーズン最後に40人枠から外れたため、ヤンキースのグレゴリオ・ペティットがメンバーに名を連ねたものの、今季、メジャーでは20試合に出場し打率.167。マイナーでも打率.236。完全に守備の人だ。独立リーグからオリックスに復帰し、前半戦は本塁打を量産したフランシスコ・カラバイヨ【写真】とメジャー通算132本塁打のフアン・リベラ(元ドジャースほか)に頼ることになりそうだが、この陣容ではグループリーグ突破も難しいだろう。