プロ野球界は実力がすべて。
そうは言ってもただ野球が上手いだけの選手よりも、言動が面白かったりものすごい身体能力を持っていたり、個性豊かな選手にファンは心を奪われる。
そこで今回は、数多のプロ野球選手の中でも、特に注目したい個性を持つ6人の選手をピックアップしてみた。
(千葉ロッテマリーンズ)
昨年のドラフト会議で、ロッテから6巡目での指名を受けた信楽晃史。プロ野球史上初めて、自動車教習所の教官からプロ野球選手になった、異色の経歴の持ち主である。
(東北楽天ゴールデンイーグルス)
移籍が多い選手のことを「ジャーニーマン」と呼ぶことがあるが、ケニー・レイはその最たる例だろう。
メジャーリーグ、マイナーリーグ、米・カナダ独立リーグ、メキシカンリーグ、韓国プロ野球、中国プロ野球と各地を渡り歩き、2013年に楽天と契約。そのオフに一度自由契約になりながら、1年のブランクを経て2015年に復帰すると、今季の契約も勝ち取った。
1500万円という格安の年俸の影響もあるかと思うが、今年で42歳のベテラン助っ人が、どこまでやれるか楽しみだ。
(北海道日本ハムファイターズ)
アレックス・ラミレスの「ゲッツ」、フリオ・ズレータの「パナマウンガー!」など、ホームラン後のパフォーマンスも見どころの助っ人外国人。昨季は日本ハムのブランドン・レアードが見せた「寿司を握るポーズ」が話題になった。
白井一幸コーチに連れられて行った寿司店で、寿司の魅力に取り憑かれ大好物に。そして店主から、握るパフォーマンスをお願いされたため、やるようになった。ちなみにこのパフォーマンスを始めてから、打率はなんと1割も上がったそう。
(オリックス・バファローズ)
キラキラネームとまではいかないが、現代風の名前が増えてきたプロ野球界。昨年の夏の甲子園で準優勝を果たし、侍ジャパンU-18代表を経てプロ入りした佐藤世那も、その1人だろう。
不世出のF1ドライバー「アイルトン・セナ」と、ドラマ『ロングバケーション』で木村拓哉が演じた「瀬名秀俊」から、「出世してほしい」とお父さんが付けたというこの名前。まさに「名は体を表す」かの如く、プロ野球選手まで昇進した。
もちろん佐藤自身もこの名前を気に入っているようで、ユニフォームの名前を「SENA」で登録。これからオリックスでどこまで出世するのか、追い続けていきたい。
(埼玉西武ライオンズ)
中島裕之(現オリックス/今シーズンから登録名を中島「宏之」に変更)の移籍以降、空いた穴を塞ぐことができていない西武のショート。その争いの中で注目したいのが、独立リーグから育成ドラフトを経て、昨季途中で支配下登録された水口大地だ。
163センチという12球団最低身長の選手で、50メートル5秒8という脚力の持ち主なだけに、塁に出て相手を翻弄できれば面白い存在になりそう。
ただ、かつては身長にコンプレックスがあったようで、高校時代は170センチ、独立リーグ時代は165センチとサバを読んでいた過去が。しかし「身長が小さくてもホームランは打てます」と言った森よろしく、小さくてもプロ野球選手になれことを証明したので、子どもたちに夢を与えてくれたはずだ。
(福岡ソフトバンクホークス)
先の水口ほどではないにしても、今宮も身長171センチと小兵の部類に入る。しかし全身がバネと思わせる高い身体能力で好プレーを連発し、今や常勝ソフトバンクに欠かせない選手にまで成長した。