2012年6月7日のロッテ戦(QVC)、9回1死二塁の場面で右翼手・浅井良と二塁手・平野恵一が浅いフライを追って激突。平野が捕球したものの、下敷きとなった浅井は右肩を強打し、担架、救急車で搬送された。このときは無事、異常なしの診断。
2013年2月26日、WBC日本代表との強化試合(京セラドーム)で高いフライを追って遊撃手・上本博紀と左翼手・伊藤隼太が正面衝突。上本は右目付近の裂傷と左足首前距腓靱帯の損傷で、6月には手術を余儀なくされた。
2014年3月30日の巨人戦(東京ドーム)、2回裏、大竹寛の浅いフライ追った二塁手・西岡が右翼手・福留孝介と激突。後頭部を強打し、グラウンドに救急車が入る緊急事態となった。
この激突で西岡は鼻骨骨折、胸部打撲、左肩鎖関節脱臼、左右肋骨骨折などの重症を負い、福留は鎖骨骨折、肺挫傷を隠しながら試合に出場し続けた。
2014年10月21日、フェニックスリーグでの韓国・斗山ベアーズ戦(アイビースタジアム)で落下点に入った右翼手・伊藤隼太に対して、中堅手・田上健一が突っ込んで激突。田上は救急搬送され、頸椎ねんざと診断された。
★野手同士の連係は大丈夫か……?
今季、阪神では内野手のお見合いも頻発している。5月28日の巨人戦(東京ドーム)では、投手・高橋聡文と一塁手・ゴメスが軽い交錯。内野のフライノック特訓なども行っているが、危なっかしさは2013から2014年の事故ラッシュ時と変わっていないように見える。
過去には吉村禎章(元巨人)のように選手生命に関わる大事故になったこともある野手の交錯。グラウンドに救急車が入る惨状はもう見たくない。
文=落合初春(おちあい・もとはる)