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9月24日、楽天Aクラス確定への執念に完敗。ワタシ、あの時ソフトバンクの優勝をあきらめました

文=藤山剣

9月24日、楽天Aクラス確定への執念に完敗。ワタシ、あの時ソフトバンクの優勝をあきらめました
 ソフトバンクファンの筆者が、「ワタシ、あの時優勝をあきらめました」という企画タイトルに対して回答するなら、9月24日の楽天戦になる。この日の試合前の時点で、西武の優勝マジックは2。ソフトバンクが楽天に敗れ、西武がオリックスを下せば、辻発彦監督が宙に舞う。ただ、両チームの結果次第では、ソフトバンクに逆マジック点灯の可能性もあった。

 そんな重要な試合で、ソフトバンク打線は美馬学、宋家豪、森原康平、松井裕樹の楽天投手陣を攻めあぐね2点どまり。その一方で、先発の千賀滉大がウィーラーに2ランを浴び、その後を受けた甲斐野央、モイネロも浅村栄斗の二塁打などで2点を失い、痛恨の敗戦。勝てば3位が決まるという、楽天のモチベーションに屈した形となった。

 ゲームセットの時点で、ZOZOマリンスタジアムで行われていたロッテ対西武の試合は、8回裏で西武が7点リード。さすがに諦めざるを得なかった。

主力に故障者が続出


 今季のソフトバンクにずっとついて回ったキーワード、それは「故障者」だ。長期間、戦列を離れていた選手をざっと挙げてみる。

■2019年シーズンに2カ月以上故障離脱した主な投手
東浜巨、和田毅、バンデンハーク、岩嵜翔、石川柊太、サファテ

■2019年シーズンに2カ月以上故障離脱した主な野手
柳田悠岐、長谷川勇也、中村晃、川島慶三

 おおむね2カ月以上の登録抹消期間があった選手だけでもこれだけいて、さらに抹消期間が1カ月程度だった選手にまで範囲を広げれば、今宮健太、上林誠知、デスパイネ、グラシアル、明石健志、福田秀平、モイネロ、森唯斗らも。もちろん、故障者がいないチームのほうが珍しいのがプロ野球ではあるが、それにしても今季のソフトバンクは多すぎた。

 そんな状況でも、前半戦終了時点で2位だった日本ハムとは7ゲーム差。8月に入って西武の猛追を受けマッチレースとなるも、9月12日にはマジック12が点灯。故障者も徐々に戻ってきつつあり、なんとか乗り切れると思っていた。しかし、現実はそんなに甘くはなかった。9月15日に西武の単独首位を許すと、結局、追いつけないまま冒頭で紹介したゲームを迎えることになってしまったのだった。

工藤政権は2年延長。ぜひ勝ち越しを!


 その後、CSから日本シリーズへの快進撃で、3年連続日本一達成。たしかに、喜ばしいことではあるが、ペナントレースは昨年に続いて2位ということで、どこかスッキリしないのも事実。

 全日程終了後、工藤公康監督が新たに2年契約を結んだことが球団から発表された。過去5年の工藤政権の順位は1、2、1、2、2位。日本一にも4回輝いており、たしかに好成績ではある。ただ、2位以下を負けとするならば、2勝3敗で負け越しとなる。あと2年を連勝で飾り、ぜひとも勝ち越していただきたい。

文=藤山剣(ふじやま・けん)

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