■古屋敷匠真(八戸工大一=写真)
最速146キロのストレートが武器の東北を代表する右腕。力で打者をねじ伏せるスタイルの投球は、見る者に爽快感を抱かせる。スライダーのキレも抜群で、これら2つの球種のコンビネーションで投球を組み立てる。
高めになりがちな制球が気になるところだが、馬力型としての能力は非常に高い。2学年上の先輩・内沢航大(現・法政大)、今年ロッテに6位指名された1学年上の先輩・種市篤暉にも引けを取らないだろう。打者としても長打力を備えており、野手としての可能性も秘めている。
■三浦瑞樹(盛岡大付)
今夏の甲子園での登板を経験した左腕。新チームでも東北大会を勝ち上がり準優勝。2季連続の甲子園出場を確実なものにした。
コーナーを広く使った投球術に優れる。球の握りをギリギリまで隠すフォームで、鋭く腕を振る。打者にとって球種の判別は難しい。セットポジションでの投球はやや難あり。より投球の幅を広げるために、左打者のインサイドに食い込む球を身につけたい。
■川村友斗(北海)
今夏の甲子園準優勝に大きく貢献した左打者。大会では2本のホームランを放つなど、北海躍進における中心的な活躍を見せた。
今夏の3回戦・日南学園戦では内角低めの窮屈なコースに難なく対応し、ライトスタンドへ。インサイドのさばき方に抜群のうまさを見せた。より高みを目指すならば守備力の向上は不可欠。決勝では逆転負けにつながる痛い失策を犯しただけに、よい教訓としてほしい。
■高階成雲(札幌第一)
旧チームから4番を務める左の強打者。初球からフルスイングできる気の強さで長打を連発。打線に勢いをもたらす存在だ。
優勝した昨秋の北海道大会では、チャンスに滅法強い打撃で驚異的な得点圏打率を叩き出した。連覇を果たした今秋の北海道大会でも打線の軸として活躍。2年連続のセンバツ出場をほぼ確実にしている。自身2度目の甲子園で勝利に貢献する一打を放ちたい。
■相坂大真(青森山田)
球際の強さを発揮する二塁手。捕球から送球に至る過程で球の握り替えもスムーズにこなし、細かいバックアップも怠らない実戦向きの選手だ。
旧チームからレギュラーとして出場しており、今春のセンバツで甲子園の舞台は経験済み。初戦で敦賀気比・山崎颯一郎(オリックス6位)と対戦し、大きな経験を得た。新チームでは3番を担い、攻守でチームを引っ張る。飛び抜けた武器というよりも、安定感のあるプレーでチームに一本の芯を通すことのできる存在だ。
■西巻賢二(仙台育英=写真)
2015年夏の甲子園準優勝メンバー。次代の仙台育英を担う存在として入学直後から大きな期待がかけられてきた。新チームでは満場一致で主将に就任。今秋の東北大会で優勝に導いた。
知性とセンスの高さは世代でも指折りの存在。内野手と投手を兼任し、どのコースに投げられても対応できる打撃を生かし、リードオフマンとしてチームを引っ張る。持ち前の能力に対して、体の成長が追いついたとき、選手としてより凄みを増すことだろう。