7月10日〜30日(横浜スタジアムほか)
横浜と東海大相模の熾烈な覇権争い勃発
ドラフト1位候補・藤平の成長に期待!
●逸材右腕たちの見どころは?
右腕に好投手が揃った。ドラフト1位候補の藤平尚真(横浜)はアベレージで140キロ台中盤をマークするストレートに空振りを取れるスライダー、2種類のフォークと、各球種の質が高い。夏の見どころは、試合中盤以降のピッチングだ。スライダーの影響か、腕が横振りになり、ストレートのキレを欠く傾向がある。
最速147キロのストレートとフォークが武器の北村朋也(東海大相模)は昨秋に比べて、ややテイクバックを小さくし、コントロール重視に変えてきた。課題は調子の波が激しいこと。調子が悪いときにどこまで試合を作れるか。
復活を期すのが高田孝一(平塚学園)。1年秋にエースとして県大会優勝、2年夏には東海大相模を7回まで1失点に封じ込めた。その後、調子を崩し、自慢のストレートが痛打される場面がしばしば見られた。フライアウトが取れているときは、状態がいい証だ。
右サイドの小川隼平(桐蔭学園)は183センチ90キロのがっちり体型から投じる動くストレートが特徴。レフトを守るキャプテンの小川航平は双子の兄で、小川兄弟の活躍が17年ぶりの夏制覇のカギを握る。
2年生ではスライダーのキレが光る森田晃介(慶應義塾)に注目。春は調子を崩していたが、エース格の木澤尚文(慶應義塾)のピッチングセンスも高い。
左腕で、大学球界から高い評価を受けているのが石川達也(横浜)。春の関東大会では138キロをマークしたが、体ができてくればさらにスピードは増すはず。腕を振って投じるフォークは攻略困難なウイニングショットだ。
林明良(横浜隼人)は最速143キロのストレートとスライダーが武器。まだ調子にムラがあるが、はまったときのピッチングにはすごみがある。同じ横浜隼人では、林俊太朗の将来性も楽しみ。194センチ92キロの超大型右腕で、高校入学に体重が23キロアップした。春は腰痛で離脱していたが、夏には復活の予定だ。