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■広島
緒方孝市監督（1987年）
1軍出場なし
■巨人
高橋由伸監督（1998年）
126試合：打率.300/19本塁打/75打点/3盗塁
■DeNA
アレックス・ラミレス監督（2001年、当時ヤクルト）
138試合：打率.280/29本塁打/88打点/1盗塁
（※日本球界デビュー年）
■阪神
金本知憲監督（1992年、当時広島）
5試合：打率.000/0本塁打/0打点/0盗塁
■ヤクルト
真中満監督（1993年）
21試合：打率.273/0本塁打/1打点/1盗塁
■中日
森繁和監督（1979年、当時西武）
43試合：先発数25/5勝16敗/7セーブ/防御率4.51
ルーキー時代にぶっちぎりの成績を収めたのは巨人の高橋由伸監督。当時、監督だった長嶋茂雄氏から「ウルフ」の愛称をもらって大活躍。新人王こそ川上憲伸（中日）に譲ったが、「今のチームに新人時代のヨシノブがいれば……」と思える成績だ。
DeNAのラミレス監督の日本球界1年目もなかなかの活躍だ。いきなりチームの日本一に貢献した。当時はアレックス・カブレラ（西武）やタフィ・ローズ（近鉄）の全盛期。良助っ人ではあるが、その後、日本で監督になるとは誰も想像していなかった。
ちなみに真のルーキー時代（18歳）はルーキーリーグ、1Aアドバンスドで67試合、打率.265、13本塁打を記録している。
阪神の金本知憲監督、広島の緒方孝市監督は、ともに広島の地獄の練習を経て大成した。金本監督は大卒、緒方監督は高卒でプロ入りしたが、ともにレギュラーに完全定着したのは20代後半から。ヤクルトの真中満監督も遅咲きで伸び悩みを経験している。
4球団競合の末、住友金属からドラフト1位で西武に入団した森繁和監督（中日）もルーキー時代は悲惨な成績だった。203回1/3を投げ、フル回転したが、リーグワーストの120失点。プロの壁を味わったことだろう。
■日本ハム
栗山英樹監督（1984年、当時ヤクルト）
2試合：打率.000/0本塁打/0打点/0盗塁
■ソフトバンク
工藤公康監督（1982年、当時西武）
27試合：先発なし/1勝1敗/防御率3.41
■ロッテ
伊東勤監督（1982年、当時西武）
33試合：打率.242/0本塁打/1打点/0盗塁
■西武
辻発彦監督（1984年、当時西武）
41試合：打率.209/3本塁打/10打点/2盗塁
■楽天
梨田昌孝監督（1972年、当時近鉄）
9試合：打率.667/0本塁打/0打点/0盗塁
■オリックス
福良淳一監督（1985年、当時阪急）
37試合：打率.250/0本塁打/1打点/1盗塁
パ・リーグではルーキー時代に傑出した成績を収めた監督はいなかった。しかし、ソフトバンクの工藤公康監督とロッテの伊東勤監督は、西武がノドから手が出るほど欲しかった黄金ルーキー。高卒1年目にも関わらず、才能の片鱗を見せている。
伊東監督は、西武監督時代に高卒ルーキーの炭谷銀仁朗を開幕スタメンに大抜擢し、ロッテ監督1年目の2013年も高卒ルーキーだった田村龍弘を終盤戦で起用。クライマックスシリーズでも試合途中からマスクを被らせている。自身の成長と現在の育成に通じるところがあるのかもしれない。同じく捕手出身の楽天・梨田昌孝監督も高卒1年目でデビューを果たしている。
捕手出身監督は若手捕手を積極起用する傾向にあるが、自身の成長体験を反映させているのではないだろうか。
オリックスの福良淳一監督は大分鉄道管理局（現・JR九州）からドラフト6位で阪急に入団。1年目から上田利治監督ら首脳陣に大いにしごかれた。現在は新人や若手に厳しい言葉を投げかけることもあるが、ドラ6、守備固めからレギュラーに這い上がった男だからこそ、その言葉には重みがある。
文＝落合初春（おちあい・もとはる）
