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注目を浴びる2人! 阪神・高山と巨人・重信の運命付けられたライバル関係とは?


 2015年10月22日ドラフト会議。2人は野球人としての将来が決定付けられる運命の日を同じ日に迎えた。

 奇しくもライバル球団に指名され、永遠に競い合う運命を背負わされた2人とは、阪神タイガース・高山俊、そして読売ジャイアンツ・重信慎之介だ。

 キャンプ初日から非凡な才能を発揮し、注目を浴び続ける2人の運命付けられたここまでの軌跡をたどってみた。


野球も勉強も秀才ぶりを発揮した2人


 1993年4月17日、千葉県佐倉市で重信は生まれた。その翌日の4月18日、同じく千葉県の船橋市で高山が産声をあげる。2人の運命は、ほぼ同じくしてこの世に生を受けていた。

 2人は地元のリトルシニアで内野手として活躍。重信の中学時代の成績はオール5で、勉強でも秀才ぶりを見せていたそうだ。一方の高山も、学校の成績は優秀だったという。2人の考え抜かれた打撃や状況判断は、秀才がゆえに成せるものなのかも知れない。

 2人はともに運命に導かれるように、都内の高校への進学を選択。日大三高へ進んだ高山は、大型遊撃手として期待され入部するも、内野に必要な柔らかさが足りないとの理由で、小倉全由監督に勧められ外野手に転向する。

 早稲田実業に進んだ重信は、1年からレギュラーの期待がかかるも故障に泣き、2年夏に二塁手として甲子園出場を果たす。そして迎えた3年生最後の夏、西東京大会決勝で2人は運命の日を迎えた。

 日大三と早実の直接対決は、日大三が2−1の接戦をものにし、日大三はそのまま甲子園でも全国制覇を成し遂げる。


東京六大学リーグでは安打数と優勝をかけ戦った


 早稲田大学に進んだ重信は、2年秋から外野手に転向して頭角を現し始めた。50メートル5秒7を誇る自慢の足を生かすとともに、先輩である青木宣親(マリナーズ)や鳥谷敬(阪神)が受け継いだ、早大野球部秘伝の“振り切っての流し打ち”を実践し、広角に打ち分け安打を量産。4年秋には首位打者に輝く。

 同じ東京六大学でも明治大に進んだ高山は、1年春からヒットを量産し続け、安打製造機と呼ばれるまでに成長。明治大の大先輩・高田繁氏(元巨人)の持つリーグ最多安打を塗り替え、一躍ドラフト1位候補として注目を浴びた。

 2人は東京六大学リーグでも安打数を競い合い、優勝をかけて戦ったのだ。


運命の日は訪れるか


 173センチ73キロと小柄な重信は、パンチの効いた打撃と自慢の足でかき回すのが持ち味。一方、下半身が太く体格に恵まれた高山は、長打も兼ね揃えた中距離ヒッターとして、プロでも安打製造機となるだろう。

 そのためには、まずは熾烈なチーム内競争を制し、互いにレギュラーを獲得しなければならない。

 3月に入りオープン戦が本格的にスタートする。プロは結果が全てであり、過去の栄光や、これまでの努力は問われない。

 4月5日から始まる巨人対阪神3連戦(東京ドーム)に、2人がスタメンで名を連ね、その日がプロとして初対決する“運命の日”となることを期待してみたい。

文=まろ麻呂
企業コンサルタントに携わった経験を活かし、子供のころから愛してやまない野球を、鋭い視点と深い洞察力で見つめる。「野球をよりわかりやすく、より面白く観るには!」をモットーに、日々書き綴っている。

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