週刊野球太郎
中学、高校、プロ・・・すべての野球ファンのための情報サイト

【2016夏の高校野球】《沖縄観戦ガイド》有望選手と大会展望&地区勢力ピラミッド

6月18日〜7月17日(沖縄セルラースタジアム那覇ほか)

抜き出た存在なく実力伯仲の混戦模様!
パワフルなスラッガーたちが本塁打量産

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●小粒だが完成度の高い実戦派


 今年の沖縄は数字には出ない実戦派の好投手が多く揃った。総合的な投手力で完成度は高く、そんな投手たちが一冬を越え、春の県大会で輝いた。

 平安常輝(糸満)は右横手からスリークオーターにフォームを変え、力強さが増した。130キロ台後半のストレートと多彩な変化球を内外角に投げ分け、安定感は抜群。昨春のセンバツのマウンドも経験しており経験値は高い。

 横手右腕・翁長宏和(豊見城)はスライダーとシンカーのコンビネーションに才があり、走者を背負ってからの粘りの投球が信条。キレ型左腕の諸見里俊(沖縄尚学)も冬を乗り越えて球速アップ。チェンジアップの精度も向上し、投球に幅がでた。仲宗根登夢(美来工科)は自らをムービング・ピッチャーと称する技巧派右腕。勇気を持って球を散らす。

 昨年からの実績組では、夏の甲子園で鮮烈な快投をみせた左腕・比屋根雅也(興南)がこの冬で一回り身体が大きくなり、球速・球威がレベルアップした。その成長と投球がマッチしてくれば、昨年以上の活躍が期待できる。

 宝刀・フォークを操る仲地玖礼(嘉手納)は、1年夏から主戦を務め経験と実績は申し分ない。秋の優勝投手・仲山琉斗(八重山)はスライダーの精度が高く投球術に優れる力投型。

 本格派ではタイシンガー・ブランドン大河(石川)と松元保樹(コザ)が注目株。ともに故障明けの右腕。本来の球威が戻れば上位進出も期待できる。

 平良竜哉(前原)も小柄ながら躍動感溢れるフォームで140キロ台を叩き出す速球派右腕。左腕・富名腰泰雅(与勝)は落差のあるタテスライダーが最大の武器。


▲タイシンガー・ブランドン大河(石川)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●長打が魅力の4番に注目!


 各チーム、攻撃の核となる4番に好打者が揃った。

 興南は昨夏の甲子園で6割の高打率を残した具志堅大輝が4番に座る。シュアなバッティングに長打力も備わり、沖縄を代表する打者に成長した。仲西莉音(沖縄尚学)は185センチ82キロの堂々たる体格からの長打力が持ち味。田崎憲吾(美来工科)も躯体に恵まれたスラッガー。豪快なスイングで圧倒する。黒島投真(八重山)はパワフルで広角に長打が打てる好打者。

 エースで4番は、平安常輝(糸満)とタイシンガー・ブランドン・大河(石川)。ともにスタンドに放り込む力を持ち、打撃でも身体能力の高さを証明する。

 1番打者では、糸満の主将・大城翔太郎がピカイチ。100メートル11秒台の俊足にパンチのある打撃でチームを牽引。なんでもできるマルチな打者でムード作りにも長けている。

 春の県大会で2本の本塁打を放った巨漢・清水喜大(豊見城)も面白い存在。投手評価の高い平良竜哉(前原)も本塁打を連発する。

 2年生で目を引くのは、安里大心と砂川リチャードの沖縄尚学コンビや仲宗根廉(コザ)。安里は走攻守でレベルの高い大型遊撃手。砂川は一発長打が魅力のスラッガー。仲宗根は打撃急成長中の大型捕手。いずれも体格に恵まれ、将来を嘱望される逸材だ。


▲具志堅大輝(興南)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●実力伯仲で混迷の様相


 春の九州大会で4強入りを果たした糸満が一歩リードの感もあるが、県立校人事異動での監督交代は不安材料。昨夏の代表校・興南は絶対的エース・比屋根雅也の調子がカギ。2年振りの代表を目指す沖縄尚学は選手層が厚く、新戦力の台頭も期待できる。秋の覇者・八重山はエース復活が必須条件。一長一短の4校を、古豪復活を期す豊見城、総合力の嘉手納、打撃の美来工科が追う展開。第3グループ以下も実力伯仲。地区大会を制した美里工、未来沖縄が台風の目か。

地区勢力ピラミッド

記事タグ
この記事が気に入ったら
お願いします
本誌情報
雑誌最新刊 野球太郎No.32 2019ドラフト直前大特集号 好評発売中
おすすめ特集
2019ドラフト指名選手一覧
2019ドラフト特集
野球太郎ストーリーズ
野球の楽しみ方が変わる!雑誌「野球太郎」の情報サイト
週刊野球太郎会員の方はコチラ
ドコモ・ソフトバンク
ご利用の方
KDDI・auスマートパス
ご利用の方