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第6回女子野球ジャパンカップ開催。プロとアマが激突! 勝つのはプロ? それともアマ?


 10月28日より、ほっともっとフィールド神戸で、第6回女子野球ジャパンカップが開催された。

 プロとアマチュアが直接対決するこの大会。女子硬式野球の日本一を決定する。当然のごとくプロが勝ち上がるのか、それともアマがプロに一泡吹かせるのか。観戦レポートをお届けしよう。

高校、大学、クラブチームが参加


 今大会は、高校からは4チーム、大学、クラブチームからはそれぞれ2チーム、プロからは3チームが参加した。

 高校は、全国高等学校女子硬式野球選手権大会の上位4チーム、神戸弘陵高(1位)、神村学園高(2位)、福知山成美高(3位)、京都外大西高(3位)が出場。大学からは、全国大学女子硬式野球選手権大会で両校優勝となった尚美学園大と平成国際大の2チームが出場。クラブチームからは、全日本女子硬式クラブ野球選手権大会で優勝のアサヒトラストと、準優勝のMSH医療専門学校が出場することとなった。

 迎え撃つ女子プロ野球からは、兵庫ディオーネ、京都フローラ、埼玉アストライアが出場した。


旋風を巻き起こした神戸弘陵高


 今大会で最も目立ったのは高校1位の神戸弘陵高だ。神戸弘陵高は、創部わずか3年目で高校チャンピオンになったチーム。石原康司監督は、男子の硬式野球部監督時代に2度甲子園へ導いた経歴の持ち主だ。

 神戸弘陵高は何よりも元気だった。まず、スタンドでの応援に圧倒された。大太鼓を叩く音がものすごく、大きくこだましていた。部員も多く、約50名はいただろうか。その声援で、見ている方も元気になるほどだった。

 準々決勝での尚美学園大戦では、2安打ながら相手のミスに乗じて得点を挙げ、大学チームに勝利した。

 続く準決勝はプロの兵庫ディオーネ戦。来季のプロ入り内定している龍田美咲が途中から登板したが、連打を浴び6失点。しかし、神戸弘陵高は最後まであきらめず、プロ相手に合計6安打、1点を奪い健闘した。

 試合に負けてもそれだけでは終わらない神戸弘陵高。決勝戦へ進出した兵庫ディオーネの応援を、スタンドから元気いっぱいに続けた。これには兵庫ディオーネの選手も力をもらったことだろう。神戸弘陵高はこの大会の「ベストスマイル賞」を受賞した。

兵庫ディオーネ完全優勝


 決勝はプロ同士の対決となった。兵庫ディオーネと、準決勝が引き分け抽選で勝ち上がった埼玉アストライアの決勝戦。兵庫先発の泉由有樹が5回を無失点の好投。打線も大量8得点で兵庫の勝利となった。

 兵庫ディオーネは女子プロリーグの前期、後期、女王決定戦と優勝、この大会も勝ち完全優勝という強さを見せた。

 プロとアマの対決はやはりプロが強い。プロの方が試合巧者だ。相手のミスをついて得点を取ることができる。勝負どころを知っているということか。

 アマチュアチームにとっては、プロ野球で使われる球場でプロチームと戦えることはうれしいだろう。また、プロチームもアマの新しい力に刺激を受けているだろう。高校生の元気いっぱいのプレーは脅威だったかもしれない。


女子野球文化の広がり


 女子野球は男子の野球に比べると、まだまだマイナーな存在だ。しかし、女子野球の裾野は確実に広がっている。来年度には高校チームも増える予定だ。

 ワールドカップの5連覇やジャパンカップの開催など、女子野球がもっと注目されてもいいと筆者は思う。女子野球が注目され、女子野球の文化が根づき、女子野球が広がっていくことを期待する。


文=矢上豊(やがみ・ゆたか)
大阪在住の山本昌世代。初めてのプロ野球観戦は、今はなき大阪球場での南海対阪急戦と、生粋の関西パ・リーグ党。以来、阪急、オリックス一筋の熱狂的ファン。プロ野球のみならず、関西の大学、社会人などのアマチュア野球も年間を通じて観戦中。

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