3位にランクインしたのは源田壮亮(西武)。1981年の石毛宏典以来、西武のルーキーでは36年ぶりの開幕スタメンを勝ち取ると、遊撃で全143試合にフルイニング出場。ドラフト指名時には「守備と足は1軍で即通用、しかし打撃は課題……」と目されていたものの、打率.270、155安打と打撃でも活躍。また下馬評通り、自慢の足では37盗塁を決め、見事な成績で新人王に輝いた。
なお、多くの方が源田の名を検索の窓に打ち込んで辿りついた週刊野球太郎の記事は「新人王レースを数値化。パは源田壮亮(西武)の独走で変わらず。セは阪神から2人が新規ランクイン!」(2017年9月26日公開)だった。
この記事は、週刊野球太郎が独自の「野手」「先発投手」「救援投手」ごとに設定した独自のポイントシステムでルーキーたちの活躍を数値化。年間を通じて新人王レースを行ったものだ。もちろんパ・リーグの勝者は源田。山岡泰輔(オリックス)を振り切った。ちなみに記事のタイトルに「セからは阪神から2人が新規ランクイン」とあるが、それは大山悠輔と石崎剛だった。
今季の源田はどうだろう。落ち着いたプレーぶりを見ると2年目のジンクスとは無縁に見えるが果たして。なお、ロッテの即戦力ルーキー・藤岡裕大がトヨタ自動車1年目の2016年、希望する遊撃を守っていたのが源田。「1年目は外野で勝負」と出場機会を優先させた経緯がある。今季、藤岡はロッテの二遊間での出場機会が多そう。藤岡が源田を凌ぐ活躍を見せられるか。それとも源田が先輩の意地を見せるか。2人の動向もチェックだ。
2位は京田陽太(中日)。開幕1軍を果たすと、シーズン序盤から遊撃に定着し、141試合に出場し、打率.264、149安打、23盗塁。走攻守揃った即戦力ルーキーという呼び声に応える活躍でセ・リーグの新人王に輝いた。ちなみに先述した週刊野球太郎の新人王レースでもセ・リーグ1位は京田。後半にグングン追い上げた濱口遥大(DeNA)を僅差で抑えた。
京田を検索した方が辿り着いた週刊野球太郎の記事は「京田陽太(中日)と源田壮亮(西武)。似てるようで似てない、似てないようで似てる2人を比較してみた」(2017年8月4日公開)。シーズンの終盤に向かうなか、勢いの落ちない京田と源田を「この活躍ぶりは本物だな」と認め、あらためて気になった方が多かったのだろう。
京田は日大では4年間、リーグ戦に全試合出場。2年時からは連続フルイニング出場を続けた。そして2016年のドラフト直前、本誌『野球太郎 No.020 ドラフト直前大特集号』でのインタビューでは目標とする選手に鳥谷敬(阪神)の名を挙げ、「鳥谷敬選手のようにずっと試合で使われる選手になりたい」と話していた。今季はプロでの連続フルイニング出場を伸ばす足掛かりにしたい。
1位はこの選手、村田修一。「栄えある1位!」と言えないのが残念だ……。
2016年は全143試合に出場して、打率.302、25本塁打、81打点を記録。ゴールデン・グラブ賞を受賞し、ベストナインにも選出された。2017年は新加入のマギーに弾き出させるもシーズン中盤から巻き返し、118試合に出場。チーム4位の58打点をマークした……が、ご存知の通り、若返りを図るチーム方針から戦力外となり、いまだ新しいチームが見つかっていない。
「村田修一」というワードと紐付いた週刊野球太郎の記事は「村田修一がまさかこのまま……。移籍先が見えぬ3人のベテランに道は開けるのか?」(2017年12月1日公開)。ここで村田以外に取り上げられた2人は中日入団が決まった松坂大輔と、広島を戦力外となった梵英心だ。
検索ランキング1位になるほど、多くのファンが村田の去就を気にかけている。多くは語るまい。今季もユニフォームを着てグラウンドに立つ村田を見たい。
文=山本貴政(やまもと・たかまさ)