7月3日〜23日(別大興産スタジアム)
大混戦の中、抜け出すチームは予測不能
一芸光る野手の出現でワクワク感は大!
●長期的成長が見込める!
最速143キロの水本雄也(藤蔭)は、伸びのあるストレートでパワープレーを繰り広げる右腕。ここへ来てカット気味のスライダーにキレが加わり、変化球でもストライクが取れるようになってきた。昨夏の甲子園で142キロを計時した山中大輝(明豊)は、マウンドの場数では並ぶものがいない。打者としても依然として県最上級の力を発揮している。
春優勝の原動力となったのが変則的な横手投げ左腕・石本勝也(大分)。独特の早いテンポからチェンジアップ、スライダーで相手打者を崩し、最速120キロ前後ながらも果敢に内角を突いて勝負を挑む。また、石本とともに投手陣の柱を担う右腕の立花一樹は、春の県決勝で135キロを計測。ベース上での速さを感じる直球を武器に、九州大会の熊本・秀岳館戦でチームの勝利に大きく貢献した。
秋の九州8強入り右腕、松島廉(臼杵)も夏には140キロ超を連発してきそうだ。キレ味に満ちたスライダーも大きな魅力だが、ツーシームのようなムービングを活かしたストレートこそが最大の持ち味。スピード系なら大分商の両右腕、前田一輝と阿南道大や、岩下海大(日田林工)もマークしておきたい。
亀井鈴太(大分南)は最速が130キロ台中盤。しかし、球速以上に球威の乗った球筋が光る本格派右腕だ。曲がりの大きなスライダーを活かす術を覚えたらさらに面白い存在となりそう。中野太雅(情報科学)は最速136キロのストレートを生かすカーブなど、緩急を駆使した投球が称賛に値する。
2年生にも楽しみな存在は多い。瀬山大徴(大分西)は低めに伸びる130キロ台中盤のストレートに将来性を感じる。中学時代に日本代表を経験している千綿泰生に143キロ右腕の田中瑛斗(いずれも柳ヶ浦)、全球種にキレがある益川和馬(大分舞鶴)も磨けばさらに光る素材だ。