■投手
メッセンジャー(阪神)
22試合:11勝5敗/防御率2.39
■捕手
梅野隆太郎(阪神)
112試合:打率.206/2本塁打/33打点/盗塁阻止率.379
8月11日に右足に打球を受け骨折、残りシーズン絶望と見られていたメッセンジャー(阪神)だが、シーズン終了間際に復帰。クライマックス・シリーズでも登板した。2カ月近いブランクがありながら、シーズン11勝は立派。36歳でも150キロ超の剛球は衰えなし。
「じゃない方」の捕手のなかでは、中村悠平(ヤクルト)か梅野隆太郎(阪神)、といったところだが、打力では中村に分があるものの、盗塁阻止率や捕逸などの数値は梅野が上回った。梅野の盗塁阻止率はセ・リーグトップの小林誠司(巨人)の.380とほぼ互角。梅野を選出したい。
■一塁手
ビシエド(中日)
87試合:打率.250/18本塁打/49打点
■二塁手
山田哲人(ヤクルト)
143試合:打率.247/24本塁打/78打点
■三塁手
鳥谷敬(阪神)
143試合:打率.293/4本塁打/41打点
■遊撃手
京田陽太(中日)
141試合:打率.264/4本塁打/36打点
一塁手は3球団とも100試合以上出場した選手がいないという人材難。ビシエド(中日)を選ばざるをえない。今季は、米国市民権獲得手続きのための戦線離脱が長引いたせいで87試合の出場に終わった。それでも18本塁打だから、フル出場できていれば30本近く打っていた可能性は高い。2年契約最終年の来季に、今季の分までの活躍してもらうしかないだろう。
二塁手は、トリプルスリーを達成したここ2年よりは数字を落としているとはいえ、やはりフル出場して24本塁打、78打点の山田哲人(ヤクルト)だろう。打率では.284と山田を上回った上本博紀(阪神)、ベテラン・荒木雅博(中日)という選択もなきにしもあらずだが……。
三塁手はゴールデン・グラブ賞の鳥谷敬(阪神)、遊撃手は新人王で23盗塁の京田陽太(中日)で文句なしだろう。
■外野手
ゲレーロ(中日)
130試合:打率.279/35本塁打/86打点
大島洋平(中日)
119試合:打率.313/3本塁打/29打点
坂口智隆(ヤクルト)
136試合:打率.290/4本塁打/38打点
外野手には本塁打王のゲレーロ(中日)、故障がなければ首位打者と盗塁王も狙えた大島洋平(中日)、セ・リーグ外野守備率トップ(1失策)で打率も.290だった坂口智隆(ヤクルト)の3人を選出。糸井嘉男、福留孝介、中谷将太(以上阪神)、バレンティン(ヤクルト)あたりも捨てがたいところだった……。
ちなみに、本家ベストナインは以下のラインナップとなっている。
■投手
菅野智之(巨人)
■捕手
會澤翼(広島)
■一塁手
ロペス(DeNA)
■二塁手
菊池涼介(広島)
■三塁手
宮崎敏郎(DeNA)
■遊撃手
田中広輔(広島)
■外野手
丸佳浩(広島)
鈴木誠也(広島)
筒香嘉智(DeNA)
本家ベストナインがチームとして「じゃない方のベストナイン」と対戦したら、果たしてどんな試合になるだろうか?
文=藤山剣(ふじやま・けん)