待ちに待ったプロ野球開幕。オープン戦でのアピールを経てレギュラーを奪いそうな、明らかに上がり目の選手たちを紹介しよう。
2年目の今季はオープン戦から打率.385で12球団2位。さらには17試合で12盗塁と爆走した。バレンティン、青木宣親、雄平と外野陣は固いが、高齢ゆえの不安もある。隙を狙える位置につけた。代打や途中出場で存在感を示して、いざレギュラー獲りへ。
熾烈な二塁定位置争いを制し、開幕スタメンの座を射止めたのは吉川尚輝だった。開幕戦から絶好調の大瀬良大地を相手に3安打を放つなど気迫を見せている。「2番・坂本」のウルトラCの成否の鍵を握る。
ルーキーイヤーの昨季は1軍打率.205に留まったが、2軍では打率.323、出塁率.367をマーク。プロの球にも慣れ、オープン戦では打率.388で首位打者を獲得。「選べる打者」でじっくりと攻めることができる。
「5番・遊撃」の開幕スタメンを見て、疑問を抱いたファンが多いかもしれないが、オープン戦では、打率.313と好調。13年目、30歳の打撃覚醒に期待。
レアードの抜けた三塁の開幕スタメンは近藤健介でもなく、大田泰示でもなく、淺間大基がゲット。高校時代からスマートなプレーヤーで三塁挑戦はなかなかの驚きだったが、ホットコーナーを任された。オープン戦からシュアな打撃でセンスを証明している。左投手のときもスタメンに選ばれるようになりたい。
ルーキーでは最も注目したい。オープン戦では、7試合で防御率8.53と打ち込まれたが、西武との開幕戦で10回に初登板を果たすと山川穂高、森友哉、外崎修汰の3人を三者連続三振斬り。2回ゼロ封で初登板初勝利を引き寄せた。軽々と150キロ台を投げられるエンジンに加えて、お化けレベルのパワーフォーク。細かな制球は度外視。サファテ2世になれる。
文=落合初春(おちあい・もとはる)