韓国で行われる1次ラウンドのプールA。上位2チームが東京ドームで行われる2次ラウンドへ進出。その座をめぐってオランダ、韓国、チャイニーズタイペイ、イスラエルの4チームが争う。
韓国、イスラエルにはNPB所属選手はおらず、オランダは2名、チャイニーズタイペイには3名が招集されている。
オランダはエース格がバンデンハーク(ソフトバンク)、4番候補がバレンティン(ヤクルト)と、投打の主力がNPB所属選手だ。内野陣は現役メジャー陣で固められており、準決勝まで勝ち進んだ前回大会同様、上位に進出してもおかしくない。
チャイニーズタイペイは陽岱鋼(巨人)が辞退し、NPB所属選手は3名の投手が集った。陳冠宇(チェン・グァンユウ・ロッテ)、郭俊麟(西武)は先発の一番手、二番手と見られ、宋家豪(楽天育成)はリリーフでの起用が濃厚。
前回、初めて1次ラウンドを突破したチャイニーズタイペイ。今大会では第2ラウンドを突破して、初の準決勝進出を目指す。
■オランダ代表のNPB所属選手
バンデンハーク(ソフトバンク)/バレンティン(ヤクルト)
■チャイニーズタイペイ代表のNPB所属選手
陳冠宇(チェン・グァンユウ・ロッテ)/郭俊麟(西武)/宋家豪(楽天育成)
東京ドームで開催される1次ラウンド・プールB。2次ラウンド進出(上位2チーム)に向けて日本、キューバ、中国、オーストラリアの4チームで争われる。
プールBに登場するNPB所属選手はキューバのデスパイネ(ソフトバンク)ただ1人。昨シーズンはロッテで24本塁打放っているだけに、警戒したい。
キューバは亡命した選手を招集しない方針のため、今回もメジャー組は参戦しない。とはいえ、かつては「アマチュア最強軍団」として世界に名を轟かせた国だけに、油断は禁物。狭い東京ドームでの試合となるので、デスパイネを始めとしたキューバの長距離砲には要注意だ。
■キューバ代表のNPB所属選手
デスパイネ(ソフトバンク)
前回優勝のドミニカ共和国、アメリカ、カナダ、コロンビアが入った1次ラウンド・プールC。アメリカとドミニカ共和国はメジャーリーガーで構成されており、NPB所属選手はいない。プールCではカナダに招集されたマシソン(巨人)がただ1人のNPB所属選手となる。
カナダは主砲のジョーイ・ボット(レッズ)の招集ができず、強豪ぞろいのプールCで苦戦が予想される。しかし、接戦に持ち込み、セットアッパーとして起用されることが濃厚なマシソンの活躍に期待したい。
マシソンは「まず日本一」と巨人愛を語っていたが、WBC本番での快投にも注目だ。
■カナダ代表のNPB所属選手
マシソン(巨人)
ベネズエラ、プエルトリコ、イタリア、メキシコが集うプールC。実力的にはベネズエラ、プエルトリコが抜けている。しかし、台風の目となりそうなのがメキシコだ。第1回大会でも大方の予想を覆し、アメリカに勝利。この番狂わせのおかげで、日本は第2ラウンドを抜け出し、準決勝へ駒を進めることができた。
メキシコにはNPB所属選手が4名招集。レアード(日本ハム)、クルーズ(巨人)、アマダー(楽天)はスタメンでの起用が予想されている。メンドーサ(日本ハム)はロングリリーフを担う。
ベネズエラにはスアレス(ソフトバンク)が招集された。投手陣に不安が残るものの、ミゲル・カブレラ(タイガース)、カルロス・ゴンザレス(ロッキーズ)など錚々たる打者が揃うベネズエラ。自慢の打撃が爆発する展開ならば、中継ぎ陣のスアレスは比較的、楽な場面で起用されることが多くなりそうだ。強力打線で奪った大量点を、しっかりと守ってほしい。
■メキシコ代表のNPB所属選手
メンドーサ(日本ハム)/レアード(日本ハム)/クルーズ(巨人)/アマダー(楽天)
■ベネズエラ代表のNPB所属選手
スアレス(ソフトバンク)
文=勝田 聡(かつた さとし)