レジェンドは引退後も引っ張りダコ。中日新聞評論家のほか、ニッポン放送の解説者として契約。そして意外にも日本テレビ系「NEWS ZERO」のレギュラー解説者に就任した。中日新聞とは「ライバル」ともいえる「読売系」でも仕事を勝ち取ったところに、その人気ぶりがうかがえる。解説の仕事以外でも「大和ハウス工業」のCMに本人役で出演したり、雑誌でも特集が組まれたりと、順風満帆なセカンドキャリアのスタートを切った形だ。
昨季限りでDeNAのユニフォームを脱いだ高橋尚成。高橋の強みは、なんといっても元巨人、元メジャーリーガーという“肩書き”だ。実際、NHKのMLB中継での解説業を始め、ラジオはTBSラジオ、新聞は報知新聞で解説の仕事を続々ゲット。報知新聞では高橋由伸監督との「W高橋対談」などで早くも話題を集めている。巨人時代から「宴会部長」として名を馳せた明るいキャラクターを生かすことができるかに注目だ。
《解説復帰組、で一歩抜け出したのはやはりあの男》
「新人解説者」以外でも、指導者を経て、今季から「解説者復帰」を果たした男たちは多い。その中でも特に忙しい日々を送るのが前DeNA監督、燃える男・中畑清だ。
キャンプ中はスポーツニッポン評論家として忙しい日々を過ごしていたが、解説業以外のタレント的な仕事が増えているのも特徴だ。BS11で4月8日からスタートする新番組『中畑清 熱血!スポーツ応援団』ではスポーツ番組のMCに挑戦する。
この番組では野球に限らず、メジャーからマイナーまで幅広いスポーツのアスリートを紹介し、そのがんばりにスポットを当てていくという。五輪キャスターあたりも狙っていそうな気配だ。
《今、一番の売れっ子はこの男!》
新人解説者、復帰組がしのぎを削るなか、安定した人気を確保しつつあるのが元ロッテの里崎智也だ。現役時代からディナーショーを開催したり、ラジオDJに挑戦したりとさまざまな話題を提供し続けた里崎。その「人を惹き付ける魅力」は解説者になっても健在だ。現役引退後、日刊スポーツの評論家、さらにはニッポン放送とチバテレビの解説者に就任。後出しではない、常に先を読んでの明快な言説が人気だ。
特に今季は本塁上のクロスプレーに伴うルール変更など、「捕手」にスポットが当たることも多いとあって、昨年以上に「里崎の目」に注目が集まっている。特にネット上では里崎の解説記事、コメントを見ない日はないほどの人気ぶりだ。
そんなネット評価を受けてか、今季から里崎が新たに手にした“肩書き”がオンラインコミュニティ「乾杯!ほろ酔いプロ野球部」の部長職だ。
《「プロ野球2016シーズン開幕前夜祭」開催!》
「乾杯!ほろ酔いプロ野球部」は、野球を愛する「同志」と出会い、交流し、時には口論し、さらには憧れの名選手と実際に会って、呑んで、熱い野球談義を交わすSNSサービスだ。ネット上での活動以外にも、定期的にオフ会を開き、レジェンド解説者たちと直接触れあう機会が設けられている。
直近での里崎“部長”の「ぶっちゃけトーク」を生で聞くチャンスが開幕前日の3月24日(木)、東京カルチャーカルチャーで開催される「プロ野球2016シーズン開幕前夜祭」だ。
このイベントでは、部長を務める里崎のほかにも、今中慎二(元中日)、駒田徳広(元巨人ほか)、山崎武司(元楽天ほか)、西崎幸広(元日本ハムほか)らが登壇。来場者とともにセ・パ両リーグの行方を予想。OBとして元の所属球団に下駄を履かせがちな順位予想とは一線を画した「本音の順位予想」が聞けるほか、昨今世間を賑わせる野球ニュースの裏側、NGなしの質問コーナーなども設けられる予定だ。
MCは、カープ芸人として知られるザ・ギース尾関と同野球部マネージャーの声優杜野まこが務め、芸人のねづっちも友情出演で登場。入場券は「乾杯!ほろ酔いプロ野球部」の部員でなくとも、野球ファンであれば誰でも購入可能だ。詳細は公式サイト(http://goo.gl/GVg84J)でもぜひチェックいただきたい。
文=オグマナオト(おぐま・なおと)