新戦力の名前が徐々に明らかになってきた巨人。その顔ぶれを見る限り、来季の内野のレギュラー争いはかなり激しくなりそうだ。
台風の目とも言うべき存在が、ロッテを自由契約となり、巨人への入団が発表されたルイス・クルーズだ。今季、二塁手としてゴールデングラブ賞に選出されるなど、華麗な守備には定評がある。しかも、内野ならどこでも守れるユーティリティープレイヤーだ。
さらに、片岡治大のFAの人的補償で西武に移籍していた脇谷亮太も3年ぶりに戻ってくる。かつての巨人在籍時は、三塁と遊撃で守備につき、2010年には132試合出場で打率.273を記録している頼もしい存在だ。
そして12月16日、4番候補として、元ニューヨーク・ヤンキースのギャレット・ジョーンズの加入も正式決定した。昨年は、おもに右翼と一塁を守っていたジョーンズ。2012年のピッツバーグ・パイレーツ時代には27本塁打を放ったパワーヒッターで、推定年俸は3億円とも報じられており、順調なら開幕オーダーに名を連ねてくることになるだろう。
遊撃手のポジションは、よほどのことがなければ坂本勇人で固定だ。2015年シーズンも、4月にふくらはぎの故障で戦線離脱した期間を除き、130試合でスタメン起用されている。
残る一塁手、二塁手、三塁手の2015年のスタメン出場数は以下の通り。
【一塁手】
阿部慎之助(77試合)
アンダーソン(34試合)
井端弘和(18試合)
フランシスコ(5試合)
村田修一(4試合)
中井大介(3試合)
亀井善行(1試合)
坂口真規(1試合)
一塁は阿部慎之助が一番手だが、捕手復帰の可能性もあり、高橋由伸新監督の方針で大きく変わってきそう。当面は左翼手として起用されそうなジョーンズは、チーム状況次第でここに加わってきそうだ。
【二塁手】
片岡治大(97試合)
井端弘和(29試合)
立岡宗一郎(10試合)
吉川大幾(4試合)
中井大介(2試合)
寺内崇幸(1試合)
万全なら攻撃面も含めて片岡治大だろう。しかしケガが多く、西武時代も含めて過去11年のプロ生活では、年間全試合出場の経験が一度もない。他ポジション次第では、クルーズ、脇谷の起用も増えそう。
【三塁手】
村田修一(93試合)
井端弘和(21試合)
岡本和真(10試合)
吉川大幾(9試合)
立岡宗一郎(6試合)
中井大介(2試合)
寺内崇幸(1試合)
辻東倫(1試合)
今季は打率.236、12本塁打、39打点と低迷した村田修一。クルーズとの争いになるか。ルーキーイヤーの今季、鮮烈なデビューを飾ったドラ1・岡本和真は、打撃でのアピールがほしい。