7月9日〜30日(舞洲ベースボールスタジアムほか)
投打にドラフト候補を擁する2強が中心
昨夏のように風穴をあける存在はどこ?
●注目左腕の最後の夏は?
今秋のドラフト上位候補として注目されるのが履正社の148キロ左腕・寺島成輝。まだ甲子園には出場したことがなく、近畿大会もこの春が初めてだった。春の府大会では阪神・和田豊シニアアドバイザーが視察した準決勝で8回4安打無失点と好投した。スライダーやフォークなど一級品の変化球を持つが、本人はストレートの精度向上を目指し、夏へ向けて練習を積んでいる。8月下旬から行われるU18アジア選手権の日本代表に選ばれても不思議ない逸材で、秋には数球団がドラフト1位候補として名を挙げそうだ。
同じ履正社からは山口裕次郎もドラフト候補として注目を集める。春の府大会では決勝でライバル大阪桐蔭を1点に抑えて完投した。腰痛の影響で春先は出遅れたが、テークバックを小さくするなど投球フォーム改造がうまくいき、制球力アップに繋がった。
センバツに出場した高山優希(大阪桐蔭)は腰の状態に不安があり、春の大会ではベンチを外れた。昨秋の明治神宮大会で150キロを計測した左腕にはプロも一目置いており、夏前の練習試合などでどんなピッチングを見せるかが、秋のドラフトでの評価に繋がりそうだ。エースに変わって春の府大会で好投した香川麗爾や、中学時代から話題を集めている1年生・根尾昂など、来年へ向けての逸材にも注目だ。
西田光汰(大体大浪商)は昨夏準優勝、秋春連続ベスト8と今夏こそ大阪の頂点を狙う。最速は145キロを超え、絶対的エースとして名門の背番号1を背負う。神田大雅(大商大堺)は188センチの大型右腕で、夏へ向けて多くのスカウトが練習視察に訪れている。中田聖太郎(関西創価)はこの春に評価を上げた右腕。体の柔らかさが長所で、140キロ台のストレートには威力がある。
2年生で春に成長したのが巻大地(上宮)。トルネード気味の左腕は、5回戦で大阪桐蔭を8回まで無失点に抑えた。9回にサヨナラ負けを喫したが、夏以降へ向けて楽しみな投手だ。