今夏の神奈川大会で大会新記録となる4試合連続本塁打、最多タイとなる5本塁打をマークした横浜の増田珠。甲子園では初戦敗退となったものの、同じく侍ジャパンU-18日本代表に選ばれた川端健斗(秀岳館)から安打を放った。
U-18ベースボールワールドカップでは6番・左翼で初戦からスタメンで出場するも2戦ノーヒット。3戦目のキューバ戦から2戦連続でスタメン落ちとなった。オープニングラウンド最終戦の南アフリカ戦では1つ打順を下げて7番でスタメン復帰。この試合でようやく初安打が飛び出していた。
スーパーラウンドでもスタメン落ちが続いたが、カナダとの3位決定戦では8番・中堅で先発出場。タイムリーヒットを放ち、面目躍如となった。
増田は高校通算33本塁打しているもののスラッガータイプではない。左右に打ち分けることのできる中距離ヒッターだ。中学時代には侍ジャパンU-15日本代表で4番を張った実績もあり、大舞台に気後れすることもない。今大会での不振がドラフトの評価に影響することはないだろう。
プロ志望届を出すのは確実視されており、上位で指名されるのは間違いなさそう。横浜の先輩である筒香嘉智(DeNA)らに追いつくような活躍を期待したい。
■U-18ベースボールワールドカップ成績
増田珠(横浜)
8試合:打率.158/0本塁打/3打点/3盗塁
秀岳館では川端健斗とともに左腕のWエースとして活躍。昨年から甲子園に出場し、全9試合に登板。33.1回を投げ防御率2.70の好成績を残している。140キロ台後半のストレートにスライダー、チェンジアップのコンビネーションで三振を奪う。
U-18ベースボールワールドカップでは5試合に中継ぎ、1試合に先発とフル回転。中継ぎでの5試合では12回1/3を投げて奪った三振は27個、防御率0.00と圧倒的な成績を残し、中継ぎの柱となった。
「田浦頼み」となった状況で初先発したスーパーラウンド最終戦の韓国戦では、さすがに疲れがあったのか2回途中で5失点を喫しノックアウト。しかし、田浦の武器となっているストレート、チェンジアップはメジャーリーグのスカウトも注目しており、将来はメジャー入りもあり得るかもしれない。
現状、大会期間中ということで志望届は提出していないが、プロ希望を表明している。チームメートの川端が大学進学を決めたなか、一足先にプロの世界で実績を残したい。
■U-18ベースボールワールドカップ成績
田浦文丸(秀岳館)
6試合:1勝1敗/1セーブ/13.2回/奪三振29/与四球6/与死球1/防御率1.32
2015年夏に佐藤世那(オリックス)、平沢大河(ロッテ)を擁して甲子園準優勝に輝いた仙台育英。そのチームで1年生ながら唯一、試合に出場を果たしたのが西巻賢二だった。168センチと小柄ながらも高い評価を得ている遊撃手だ。
最高学年になった今年は、主将として春夏の甲子園に出場。先輩たちの準優勝を超えることはできなかったが、夏は優勝候補の大阪桐蔭を下してベスト8に進出した。
侍ジャパンU-18日本代表では遊撃のポジションに小園海斗(報徳学園)がおり、二塁手として出場。9試合で打率.211と実力を十分に発揮できなかったが、才能は非凡なものを持っている。3位決定戦のカナダ戦では最終回にタイムリーヒットを放ち、意地を見せた。
本人はプロ入りを希望しており、プロ志望届を出すことはほぼ確実。先輩・平沢を超える活躍を期待したい。
■U-18ベースボールワールドカップ成績
西巻賢二(仙台育英)
9試合:打率.211/0本塁打/3打点/1盗塁
(成績は9月11日現在 ※日本時間)