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6度目の決勝で夏の甲子園初出場!高校野球「超悲願校」の霞ヶ浦に注目!!

 連日、甲子園出場校が決定している夏の高校野球地方大会。惜しくも決勝戦で涙を飲んだ高校、めでたく出場が決まった高校など、全国で悲喜交々の戦いが繰り広げられている。

 そこでは、毎年のように、あと一歩で甲子園出場を逃し続けた高校、いわゆる「悲願校」の動向が話題になっている。なかでも、今夏の茨城代表の霞ヶ浦高校の「悲願ぶり」が尋常ではない……と注目を集めているのだ。

6度目の正直で夏の甲子園初出場!


 7月24日、水戸市民球場で歴史の扉がこじ開けられた。夏の高校野球茨城大会決勝戦で、霞ヶ浦が日立一を2−0で下し、悲願の夏の甲子園出場を果たした。

 この霞ヶ浦は、3年連続6度目の決勝進出で、過去5度は全て敗れていた「超・悲願校」。過去5度というのも、2008年から始まり、2010年、2011年、2013年、2014年と短期間で負け続けてきた。さらに、2008年、2011年、2013年にいたっては全てサヨナラ負け。2008年夏の決勝戦では、常総学院を相手に9回2死までリードするも、最後の1球を痛打されて同点に。延長戦の末、甲子園出場はならなかった。2011年夏の決勝でも、今度は藤代に9回2死から逆転サヨナラ負けを喫するなど、呪われているかのように、夏の甲子園は目前のところで夢を絶たれていた。

監督はバレーボール部で全国大会出場!


 この悲運のチームを率いるのが、同校OBでもある高橋祐二監督。 霞ヶ浦高校野球部時代は、エースで主将として活躍。その後、日本体育大へ進学して、その後、母校の教員に採用された。ところが、受け持った部は野球部ではなくバレーボール部。しかし、任されたからには、とバレーボールを勉強し、努力と苦労の末に、男子バレーボール部を3度も全国大会に導いた、異色の経歴の持ち主だ。

 2001年から念願の野球部監督に就任。バッテリーを中心とした守りのチームを作り上げ、霞ヶ浦を県内有数の強豪校に育て上げた。2007年秋には茨城県大会優勝。翌2008年春の関東大会では、浦和学院に勝利するなど、メキメキと頭角を現すようになる。しかし、前述したように、夏の甲子園出場は叶わず。1990年春のセンバツには1度出場した経験があるものの、霞ヶ浦の「夏の扉」は、なかなか開くことがなかった。

ドラフト候補のエースに注目!


 しかし、高校野球100年の今夏、霞ヶ浦はついに夏の甲子園出場を果たした。その原動力となったのが、エース・綾部翔(かける)だ。身長187センチの恵まれた体躯を生かして投げ下ろすストレートが武器の右腕。昨秋は、そのストレートを攻略されたものの、ひと冬越してフォームのばらつきを修正。

 テークバックでコンパクトに腕をたたみ、長い腕を目いっぱい振り切る美しいフォームを習得。持ち球のチェンジアップの威力も増したことで、プロ注目の投手に成長した。甲子園ではぜひとも、綾部の投球を楽しみにしてほしい。


 1990年のセンバツでは、1回戦で天理に3−4と1点差で敗れた霞ヶ浦。高橋監督の采配とプロ注目の綾部の力投で、夏の甲子園初出場・初勝利を目指す。

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