7月11日〜26日(オロナミンC球場)
河野ら鳴門2年生投手陣、着々と成長中
素材型好野手勢が徳島の夏をアツくする
●豪華投手陣、鳴門で成長中
今年、4年連続甲子園出場を狙う鳴門は豪華な2年生投手陣が売りだ。河野竜生は、140キロ台を超えるストレートとツーシームを加えた4種類の変化球を操るエース左腕。春季県大会では準決勝からの登板予定だったが、準々決勝でチームは惜敗。大会ではその勇姿を見せることはできなかったが、春の練習試合で抜群の安定感を発揮した。中山晶量は、最速143キロに達したストレートの精度強化へ目を向けている。一時期、腕の位置を上げていた尾崎海晴は、サイドハンドに戻し、最速141キロのストレートとシンカー系フォーク等の緩急を生かそうと奮闘中。成長度に差はあるが、昨夏、甲子園のマウンドを踏んだ経験を糧に前に進む意思は強い。さらに春の県大会では3人に加え、済美時代の安樂智大(楽天)のフォームを左投げにコピーしたような豪快フォームからクロスファイアーを投げ込む矢竹将弥も右翼手兼任で急台頭。練習中からライバル意識を持ち続ける4人の戦いは1年生も加わり、さらに激化の様相。あと1年余りを経て彼らがどんな完成型を見せてくれるのか、楽しみは尽きない。
鳴門が豪華投手陣を揃える一方、県内各地には秘密兵器が点在する。
上野大成(海部)は2年連続秋県大会4強の実績が光る右サイド。現在は左打者への宝刀カットボールなど変化球に磨きをかけている。春野県大会初戦で最速142キロを叩き出した本格派右腕の片山雅斗(阿南工)は、以後体調不良で無念の欠場。4月下旬時点でまだ暖機運転状態のコンディションをどれだけ上げられるかが今夏のポイントとなる。脇町で國岡祐樹(Honda鈴鹿)を育てた住吉圭吾氏が4月から監督を務める徳島北には、旧チームからのエースで6種類の変化球を操る尾崎修志と、角度のあるストレートとタテ回転の変化球を備える武岡恭兵の180センチ・最速130キロ台右腕コンビが控える。この他、ヒップファーストの体重移動でストレートに重みを加えた笠井康平(城北)、テンポのよい林大嘉(城南)、左腕・宮本誠士(川島)なども将来性豊かな投手だ。