プロもアマも「春」のシーズンを終え、いよいよ夏へ! ダルビッシュ有、土田瑞起、花巻東が手にした「初◯◯」とは!?
『今週の野球みどころランキング』は、6月第3週に注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
今後の簡単な野球界のスケジュールは最後にまとめていますので、重要事項はチェックしてください!
イチローがグリフィーに並ぶ、田中は10勝目
―――MLB
イチロー(ヤンキース)は15日のアスレチックス戦に先発出場すると、今季11度目のマルチ安打となる4打数2安打。これでメジャー歴代49位タイの通算2781安打とし、古巣・マリナーズで同僚だったケン・グリフィー・ジュニアに並んだ。
同じくヤンキースの田中将大は12日のマリナーズ戦に先発。9回6安打11奪三振2失点の完投勝利で今季10勝目を挙げた。黒田博樹は、その2日後の14日、アスレチックス戦に先発するも、今季5敗目を喫した。
岩隈久志(マリナーズ)は15日のレンジャーズ戦で先発し、8回6安打1失点と好投し、5勝目を挙げた。
レンジャーズのダルビッシュ有は、11日のマーリンズ戦に先発すると、被安打6、四死球3とランナーは出しながらも、10奪三振の完封勝利。意外にもアメリカでは自身初となる完投そして完封だった。
巨人交流戦優勝に近づく、追うのはオリックス。広島はまさかの……
―――NPB
6月20日から始まった「日本生命セ・パ交流戦」も佳境に入り、巨人とオリックスが優勝争いを繰り広げている(この交流戦優勝争いは
「野球太郎なんでもダービー」の予想クイズの問題になっています。こちらもぜひよろしくお願いします!)。
一方、交流戦で大きく調子を落としたのが広島。エルドレッドの逆転満塁本塁打などで15日のロッテ戦は劇的な勝利で飾り、連敗を「9」で止めた。しかし、この連敗中にセットアッパーとして活躍してきた永川勝浩が不調に、一岡竜司は右肩痛で2軍落ち、3割を超える打率をマークしていた松山竜平もケガで2軍へ、と悪いことが重なってしまい、チームの立て直しが急務となっている。
珍しい記録が生まれたのは、15日の巨人vs楽天の試合。8回2死から巨人の4番手として登板した土田瑞起は1球で相手打者を打ち取った。次の9回表にチームが逆転し、9回裏はセーブの付く場面となり、マシソンがマウンドへ。試合はこのまま巨人が勝利したことで、“わずか1球”で土田は勝ち投手に。四国・九州独立リーグの長崎セインツ出身の4年目右腕は嬉しいプロ初勝利を手にした。
打線が好調のヤクルトだが、主砲で4割超の出塁率をバレンティンが古傷の左アキレス腱痛を悪化させ、14日の公示で2軍降格。畠山和洋に続き、打線の中心を失った。この穴は大きくなりそうだ。
また同じ日の公示では、中嶋聡(日本ハム)が出場選手登録された。今年45歳となった中嶋は、試合出場を果たせば、実働28年となり、自らが持っている野手の史上最長記録を更新する。
10日、日本野球機構は『日米野球2014』の開催を発表した。11月12日から小久保裕紀監督率いる「侍ジャパン」vsMLBオールスターチームで全6試合が行われる予定になっている。
※5戦で勝ち越しチームに賞金が発生するため、6戦目[沖縄県・那覇市]はエキシビションゲームとなる。
春季地区大会全日程終了、夏の熱闘はもう間近、長島三奈さんはやはり勇退
―――高校野球
6月5日から秋田県で行われた春季東北大会は、決勝戦で花巻東高(岩手)が盛岡三高(岩手)を3−0で破り、初優勝。準決勝で打球を受け負傷したエースに代わって、緊急先発した2年生左腕・高橋樹也が完封勝利。夏の甲子園、2年連続出場に向け、大きな手応えを掴んだ。
6月7日から富山県で行われた春季北信越大会は、日本文理高(新潟)が決勝戦で富山商高を12-7で破り、2季連続優勝を果たした。投打でプロのスカウトから熱視線を浴びる飯塚悟史(日本文理高)は8回から登板し、2回を無失点に抑える好投を見せた。
夏の高校野球の熱戦やその裏側を伝える人気番組『熱闘甲子園』の2014年度キャスターが発表され、今春入社したばかりの山本雪乃アナウンサー、元高校球児の28歳・三上大樹アナウンサー、そして野球解説者・工藤公康氏の3人がそれぞれ意気込みを語った。
この時点でお気づきの方も多いと思うが、昨年まで15年、キャスターを務めてきた長島三奈さんの名前はそこに無かった。昨夏で勇退と、もっぱらの噂であったが、それは本当だったようだ。なお長島さんは既に2014年1月31日付でテレビ朝日との契約が終了しているとのこと。
都市対抗出場全34チーム、クラブチームの躍進目立つ!
―――社会人野球
『第85回都市対抗野球大会』(7月18日から東京ドーム)の出場34チームがすべて出揃った。
最後の南関東地区第三代表に滑り込んだのはJFE東日本。3月のスポニチ大会を優勝するなど幸先の良いスタートを切っていたが、今予選では延長12回まで持ち込みながらサヨナラ負けするなど大苦戦。だが、最後の最後で実力を発揮し、粘る日本通運を退け、見事に2年ぶり21回目の出場を決めた。
また、今予選ではクラブチームの躍進が目立った。ロッテ・岡田幸文らを輩出した全足利クラブが、北関東代表決定リーグで企業3チームに立ち向かい、見事第1代表で都市対抗出場を決めた(36年ぶり2回目)。
先週、お伝えしているように、松山フェニックスも四国地区代表に輝いた。また敗退はしたものの、ゴールドジム・ベースボールクラブ(東京)や浜松ケイ・スポーツBCが企業チームから金星を挙げるなど波乱を起こした。
都市対抗野球の抽選は21日に行われる。全出場チームは以下のとおり。
熱闘&波乱連発の大学選手権は東海大が13年ぶりに制す!
―――大学野球
『第63回全日本大学野球選手権』は6月10日から6日間行われ、東海大(首都大学リーグ)が、初優勝を狙った神奈川大(神奈川大学リーグ)を2-0で破り、13年ぶり4度目の優勝を決めた。
東海大の優勝の立役者は、3番を打つリーグ戦の首位打者・大城卓三(4年・東海大相模高)。大会最多タイとなる1大会3三塁打、そして決勝でも全得点を叩き出す大活躍。見事に最高殊勲選手と首位打者に輝いた。
今大会は東京六大学リーグの慶應義塾大が神奈川大に、東都大学リーグの亜細亜大が創価大(東京新大学リーグ)に、それぞれ初戦で敗れた。この東京六大学リーグと東都大学リーグの代表校がともに初戦敗退(となるのは23年ぶり)となった波乱の大会。
だが、好投手が多く出場したこともあり、接戦が多く、引き締まった内容の大会となった。
そんな中、1番の注目を浴びたのが創価大の2年生右腕・田中正義。1回戦の佛教大戦で全国デビューすると、初回から150キロ台の豪速球を連発。自己最速となる154キロも記録し、完封勝利。2回戦以降も好救援を見せ、亜細亜大を撃破、そしてチームの4強入りに大きく貢献した。この活躍により大会後、「特別賞」が送られた。
また今大会の活躍により創価大・田中、東海大・吉田侑樹(3年・東海大仰星高)、神奈川大・濱口遥大(2年・三養基高)、創価大・寺嶋寛大(4年・興誠高)、愛知学院大・源田壮亮(4年・大分商高)が、神奈川・バッティングパレス相石スタジアムひらつか(旧・平塚球場)で20日から3日間行われる大学日本代表選考合宿に追加招集された。※寺嶋は左太ももの肉離れにより辞退。
※「全日本大学野球選手権」の『週刊野球太郎』が発見した、称えたい選手たちを勝手に表彰した
「大学野球最新情報」もご覧ください!
■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の
『熱闘通信』随時更新中(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)
twitter(@you_the_ballad)
【春のプロ・アマ野球スケジュール】
夏の高校野球日程
北海道、沖縄大会は今週末から!
7月5日〜12日が各大会開幕のピーク!
最も遅い地区で7月19日に開幕です。
大学野球情報
▽大学日本代表選考合宿
6月20日〜22日 @バッティングパレス相石スタジアムひらつか
▽大学日本代表チームスケジュール
7月1日〜 3日 国内直前合宿
5日〜 8日 練習および試合(アメリカ)
11日〜20日 第27回ハーレム・ベースボールウィーク(オランダ)
社会人野球日程
6月23日〜4日間
JABA北海道大会 @札幌円山球場ほか
7月18日〜12日間
第85回都市対抗野球大会@東京ドーム
☆プロ野球スケジュール情報★
開催中〜6月22日 セ・パ交流戦
7月17日 フレッシュオールスターゲーム(長崎ビッグNスタジアム)
7月18日 オールスターゲーム(西武ドーム)
7月19日 オールスターゲーム(甲子園)
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