■明秀学園日立(茨城、初出場)
秋季関東大会準優勝で春夏通じて初の甲子園行き切符をつかんだ。監督を務めるのは光星学院(青森/現八戸学院光星)で8度の甲子園出場を果たしている金沢成奉氏。坂本勇人(巨人)、北條史也(阪神)、田村龍弘(ロッテ)らを育て、明秀学園日立からは、昨季頭角を現したDeNAのルーキー・細川成也を輩出している。
注目は細川成也の弟で最速144キロ右腕の細川拓哉(新3年)。秋季大会ではエースとして活躍し、「細川の弟」から独り立ちしようとしている。一冬越えれば大台150キロに乗る可能性も秘めている。
■國學院栃木(栃木、18年ぶり4回目)
関東8強の結果を残し、久々のセンバツ出場。見どころは右腕・水澤龍太朗(新3年)から渡邉匠(新3年)、宮海土(新3年)の両左腕につなぐ「勝利の方程式」。栃木県大会からチーム防御率1点台を記録し、関東大会準々決勝でも慶應義塾を相手に2対3と善戦。最後の一枠に食い込んだ。
■中央学院(千葉、初出場)
秋季関東大会を制し、春夏を通じてうれしい甲子園初出場。チームの中心は4番でエースの大谷拓海(新3年)。投げては最速145キロ、打っては高校通算23本塁打。次世代の「二刀流・大谷」が注目を集めそうだ。
■日大三(西東京、2年連続20回目)
名将・小倉全由監督が率いる名門。キャプテンで遊撃手の日置航を筆頭に好打者が並ぶ。秋はエース左腕・河村唯人(新3年)が不調だったが、中村奎太(新3年)、林玲介(新3年)、井上広輝(新2年)の投手陣が見事に穴を埋めた。伝統の強打と継投策で優勝候補に名乗りを上げる。
関東大会ベスト4。上田誠前監督から森林貴彦監督にバトンが移って以降、初めての甲子園となる。技巧派左腕の生井惇己(新3年)を中心に粘り強い戦いで勝ち上がった。
慶應義塾は全国的にも珍しい「坊主じゃない野球部」。全国の野球部員から嫉妬の目が向けられるのだとか……。
■東海大相模(神奈川、7年ぶり10回目)
関東4強。プロ注目は1年秋から4番を張る森下翔太(新3年)。高校通算44本塁打のスラッガーが甲子園にやってくる。また、主将も務める1番・小松勇輝、2番・山田拓也(ともに新3年)のコンビは抜け目のない走塁で脅威になる。関東の雄として「打倒・大阪桐蔭」に燃える。
文=落合初春(おちあい・もとはる)