【高知・投手編】ドラフト関連度C
「たっすい」評価を覆せ!
最速143キロの剛球を備え、周囲の期待も高い津村佑一朗(高知商)の調子が上がってこない。
右肩痛が癒え、復帰登板した春季四国大会1回戦ではボールの出所が見づらいフォームにモデルチェンジ。だが、9回2死走者なしから鳴門(徳島)に同点打を許す勝負弱さを露呈し、5月の県総合体育大会準決勝でも土佐相手に3回途中降板に終わった。正木陽監督は「課題は技術よりメンタル」と手厳しい。接戦や大舞台でチャンスを与えてきた津村への歯がゆさから、ついに土佐弁で「満足できない」を意味する「たっすい」というコメントも飛び出した。津村が離脱している間、テンポのよさと粘り強さでチームの屋台骨を支えてきた好投手・植元幸輝と、最後の夏はタッグを組むことができるか。納得のいくストレートを投げ込んでほしい。
三本柱を揃える強豪勢
強豪校は「三本柱」を揃え、夏に臨もうとしている。高知はセンバツでのリレーが記憶に新しい坂本優太と2年生・酒井祐弥に、本来三塁手の和田恋が控える。
明徳義塾は2年生エース・岸潤一郎に、ようやく左ヒジ痛から復帰を果たしたサウスポー・小方聖稀。さらにもう1人、高木健志郎は「軽く投げるわりにボールもくるし、フォークやカットボールを覚えるなど努力している」と馬淵史郎監督も認める存在だ。
土佐も宅間健翔、最速137キロサイドの高橋潮生、2年生大型右腕・久保田周の三枚を擁する。
一方、ノーシード勢のエースたちには、個性派投手が並ぶ。
ストレートの重さで勝負するのは2年生・細川和晃(室戸)に、濱口雄大(高知農)。最速138キロのストレートをテンポよく押し込むのが森岡育英(岡豊)。春の県大会で1試合18奪三振の県タイ記録をマークした山田一惟(中村)は、シンカーで相手を手玉に取る。
昨秋県大会準々決勝で延長13回の末、明徳義塾を破る金星を挙げた嶋川健太(高知南)も忘れてはいけない。大きなタテのカーブと内角攻めのスタイルで、夏も波乱を演出する力を持っている。
【注目選手】津村佑一朗(高知商)