コスパレースに参加するのは先発投手と野手。ポイントの算出基準は以下の通り。
■先発投手
1登板=5ポイント
1勝=5ポイント
QS=5ポイント
HQS=5ポイント
(※QS=クオリティ・スタート:6回以上3自責点以下、HQS=ハイクオリティスタート:7回以上2自責点以下、重複有)
■野手
(塁打+四死球+盗塁)×1ポイント
このポイントを基準に1ポイントあたりの価格(年俸÷ポイント)で先発投手、野手それぞれのランキングを作成してみた。
(※1ポイントあたりの価格は小数点以下、四捨五入)
◎野手のコスパレース途中成績
■1位【↑】
筒香嘉智(DeNA)
年俸:3億円
102試合:打率.284(363打数103安打)/19本塁打/69打点/1盗塁
183塁打+74四死球+1盗塁=258ポイント
1ポイントあたり=116万円
■2位【↓】
レアード(日本ハム)
年俸:3億円
102試合:打率.235(370打数87安打)/28本塁打/74打点/0盗塁
183塁打+46四死球+0盗塁=229ポイント
1ポイントあたり=131万円
■3位【↑】
山田哲人(ヤクルト)
年俸:3億5千万円
108試合:打率.244(401打数98安打)/18本塁打/58打点/12盗塁
174塁打+72四死球+12盗塁=258ポイント
1ポイントあたり=136万円
■4位【↓】
坂本勇人(巨人)
年俸:3億5千万円
106試合:打率.318(402打数128安打)/13本塁打/52打点/12盗塁
192塁打+52四死球+12盗塁=256ポイント
1ポイントあたり=137万円
■5位【↑】
バレンティン(ヤクルト)
年俸:3億3千万円
91試合:打率.278(324打数90安打)/25本塁打/58打点/0盗塁
177塁打+50四死球+0盗塁=227ポイント
1ポイントあたり=145万円
■6位【↓】
デスパイネ(ソフトバンク)
年俸:4億円
102試合:打率.253(360打数91安打)/26本塁打/73打点/3盗塁
182塁打+47四死球+3盗塁=232ポイント
1ポイントあたり=172万円
■7位【↑】
松田宣浩(ソフトバンク)
年俸:4億円
108試合:打率.265(407打数108安打)/19本塁打/55打点/4盗塁
188塁打+31四死球+4盗塁=223ポイント
1ポイントあたり=179万円
■8位【↑】
中村剛也(西武)
年俸:4億1千万円
98試合:打率.227(362打数82安打)/24本塁打/70打点/0盗塁
168塁打+54四死球+0盗塁=222ポイント
1ポイントあたり=185万円
■9位【→】
中島宏之(オリックス)
年俸:3億5千万円
93試合:打率.290(334打数97安打)/7本塁打/39打点/0盗塁
135塁打+36四死球+0盗塁=181ポイント
1ポイントあたり=193万円
■10位【↑】
鳥谷敬(阪神)
年俸:4億円
106試合:打率.303(356打数108安打)/2本塁打/32打点/7盗塁
135塁打+58四死球+7盗塁=200ポイント
1ポイントあたり=200万円
■11位【↓】
内川聖一(ソフトバンク)
年俸:3億5千万円
69試合:打率.294(252打数74安打)/12本塁打/49打点/0盗塁
123塁打+31四死球+0盗塁=154ポイント
1ポイントあたり=227万円
■12位【→】
メヒア(西武)
年俸:5億円
92試合:打率.244(303打数74安打)/16本塁打/49打点/1盗塁
139塁打+38四死球+1盗塁=178ポイント
1ポイントあたり=281万円
(※カッコ内の矢印は前回からのランキングの変動)
2カ月前はレアード(日本ハム)が首位を走っていたが、調子爆上げ中の筒香嘉智(DeNA)が今季はじめてトップの座についた。年俸も3億ジャストと最安値。一気に独走態勢に入りそうだ。2カ月で13本塁打は伊達じゃない。
再度巻き返してきたのは山田哲人(ヤクルト)。四球数と盗塁でランキング上位をキープしていたが、前回はついに5位に降格。しかし、持ち前の長打力が復活の兆しを見せ、気がつけばポイント数で坂本勇人の上に立っている。打率ばかりに目が向きがちだがチームへの貢献度は高い。
惜しくも脱落したのは内川聖一(ソフトバンク)。開幕から長らく首位を守っていたが、レアードにその座を明け渡すと故障で2軍落ち。11位にまで後退した。
その内川をとらえられなかったのは野手最高年俸のメヒア(西武)。7月は絶不調で、8月は2軍調整でチームを離れた時期も。年俸的にも上位浮上は難しい状況になってしまった。
■1位【→】
メッセンジャー(阪神)
年俸:3億5千万円
21試合:11勝5敗/防御率2.46/14QS/11HQS=285ポイント
1ポイントあたり=123万円
■2位【↑】
バンデンハーク(ソフトバンク)
年俸:4億円
19試合:11勝5敗/防御率3.14/14QS/6HQS=250ポイント
1ポイントあたり=160万円
■3位【↓】
金子千尋(オリックス)
年俸:5億円
20試合:9勝7敗/防御率3.83/12QS/8HQS=245ポイント
1ポイントあたり=204万円
■4位【→】
ジョンソン(広島)
年俸:3億1千万円
8試合:4勝3敗/防御率4.73/5QS/3HQS=100ポイント
1ポイントあたり=310万円
■5位【→】
和田毅(ソフトバンク)
年俸:4億円
2試合:2勝0敗/防御率2.08/1QS/1HQS=30ポイント
1ポイントあたり=1333万円
■6位【→】
攝津正(ソフトバンク)
年俸:4億円
5試合:0勝2敗/防御率6.93/0QS/0HQS=25ポイント
1ポイントあたり=1600万円
■7位【→】
松坂大輔(ソフトバンク)
年俸:4億円
登板なし
メッセンジャー(阪神)、バンデンハーク(ソフトバンク)、金子千尋(オリックス)の上位3人が稼動組。ジョンソン(広島)は6月に復帰を果たしたが、左ハムストリングの負傷で再度2軍調整。ソフトバンクの高額年俸投手3名はここ2カ月で登板がなかった。
メッセンジャーは貫禄の首位独走。QSだけではなく、HQSもゴリゴリと稼いでおり、高額年俸も納得の安定感。バンデンハークも序盤はやや出遅れたが気がつけばQS数でパ・リーグ2位タイだ。
ブレーキがかかってしまったのは金子千尋。2カ月8登板でうちQSが2つ。岐路に差し掛かっているが、フル稼動していることは評価したい。
■1位【→】
サファテ(ソフトバンク)
年俸:5億円
51試合:2勝2敗/3ホールド/40セーブ/防御率1.06
■2位【→】
五十嵐亮太(ソフトバンク)
年俸:3億5千万円
39試合:6勝0敗/10ホールド/防御率1.30
■3位【↑】
平野佳寿(オリックス)
年俸:3億円
41試合:2勝6敗/7ホールド/20セーブ/防御率2.90
■4位【↓】
山口鉄也(巨人)
年俸:3億2千万円
15試合:1勝1敗/3ホールド/防御率3.18
3億オーバーのリリーフ投手は4人。年俸に相応しい活躍を見せているのはサファテ(ソフトバンク)。すでに40セーブを挙げており、歴代シーズン記録の46セーブも更新可能の位置。打線が打ちすぎなければ、間違いなく大記録を樹立するだろう。
五十嵐亮太(ソフトバンク)は7月に故障離脱、山口鉄也(巨人)はようやく1軍に帰ってきたばかりなので参考程度。平野佳寿(オリックス)も7月に痛恨の3敗を喫し、自らの申し出で2軍調整をした。リリーフ投手はフル稼働してナンボ。サファテの鉄人ぶりが際立つ経過になっている。
シーズン終盤、ここからどんな変動があるのか。乞うご期待!
文=落合初春(おちあい・もとはる)