いよいよ今週中には優勝の行方が決まりそうなパ・リーグ。だが、まだまだCS争いは予断を許さない。一方のセ・リーグは優勝争いもCS争いも混迷中。そこで、各チーム「1得点あたりのコスパ」から、今後の展望を見定めてみたい。
球団 総年俸 得点 1得点の値段
1 日 23億4395万円 515 4,551,359円
2 西 24億5620万円 520 4,723,462円
3 横 22億6610万円 433 5,233,487円
4 ロ 24億5155万円 452 5,423,783円
5 ヤ 27億3780万円 485 5,644,948円
6 広 25億7341万円 430 5,984,674円
7 中 25億5247万円 407 6,271,425円
8 楽 23億6890万円 375 6,317,067円
9 神 33億4720万円 401 8,347,132円
10 ソ 47億1940万円 520 9,075,769円
11 オ 38億3895万円 420 9,140,357円
12 巨 46億5430万円 408 11,407,598円
日=日本ハム・横=DeNA・西=西武・ロ=ロッテ・ヤ=ヤクルト・広=広島・中=中日・楽=楽天・神=阪神・ソ=ソフトバンク・巨=巨人・オ=オリックス(成績は8月末現在)
1点あたりのコスパランキング、1位は日本ハム(現在パ・リーグ2位)で1点あたり約455万円。2位は西武(現在パ3位)の約472万円。3位DeNAを挟んで4位に千葉ロッテ(現在パ4位)で約540万円。奇しくもパのCS出場を争う3球団がそのままの並びで上位にランクインされた。
コスパ1位日本ハムと2位西武の差は約20万円。ただ、これは8月末時点での数字。さらに2週間を経た9月13日終了時点ではその差が9万円と西武が猛追している。今月2勝7敗の日本ハムと、6勝4敗の西武、その勢いの差が数字になって表れた形だ。
実際にはパ・リーグ2位日本ハムと3位西武のゲーム差は現時点で7.5ゲーム差あり、この差はなかなか逆転が難しそう。一方、CS最後の席を争う3位西武と4位ロッテの差はわずかに2ゲーム。ここから先は、西武、ロッテの得点力の差が大きな鍵になってくるのは間違いない。
では、コスパランキングの下位に目を転じてみよう。ワーストスリー、つまりコスパの悪い3球団は10位がソフトバンクで1点あたり約907万円。11位がオリックスで約914万円。そしてダントツの12位が巨人で約1140万円だ。
この3球団が下位に並んだ要因は、単に総年俸が図抜けて高いから、という理由が大きい。一方で、お金をかけた割に点が取れていない、という見方も間違いなくできる。
たとえば、パ・リーグ首位を独走するソフトバンクだが、得点数520点は西武と同数。日本ハムともわずか5点差。つまり、ゲーム差と得点力だけを見比べれば、実は相関関係がほとんどないのだ。打撃十傑に5人も名を連ね、攻撃力を武器にパを独走したと見られがちなソフトバンク。だが、実際には個の力をチームの得点に結びつけられていないことも多い、ということがここから推察できる。
セ・リーグに目を転じれば、巨人のコスパの悪さがあまりにも目に付く。得点数はリーグで5番目。チーム打率はリーグ最下位。それでも優勝争いをしているのがむしろスゴイ。だが、ここから三つ巴を勝ち抜く上では、得点力が求められる場面が今まで以上に出てくるはずだ。
その得点を生み出すのが、高額年俸を得ている主力組なのか。それとも、最近出番の増えている岡本和真ら若手組(=年俸の低い面々)なのか。それ次第で、来季の巨人の総年俸額も大きく変わってくるはずだ。