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岐阜の有望選手、大会展望

7月5日〜25日(岐阜県長良川球場ほか)

151キロマークの2年生右腕は必見
投打で復活目指す各校3年生にも注目!


投手編

▲高橋純平(県岐阜商)


県岐阜商・高橋が151キロ

 2年生右腕・高橋純平(県岐阜商)が来年のドラフトを賑わしそうだ。今春、ロッテのスカウトのスピードガンで151キロをマーク。「球が速く、『投手らしい投手』でセンスがある。高校生としては試合での修正能力もあり、伸びしろも大きい」(日本ハム・熊?誠也スカウト)とプロ側から見ても魅力いっぱいだ。

 同じく2年生では、北村匠(市岐阜商)が4月の練習試合で東邦(愛知)相手に狙い通りゴロを打たせて7回1失点と好投。腕の角度が独特で、現状130キロ台前半の球速が将来アップすれば、長く野球を続けられそうな力投型だ。

3年生に捲土重来を期待

 3年生の有望投手にとってキーワードは「復活」か。大橋陸(大垣商)は下級生時、長身をタテに使えて角度があり、腕をしならせて糸を引くようなストレートを決めていた。その後フォームのバランスを崩すなど試行錯誤が続き、今春はケガでベンチを外れたが、元々の器は相当だ。長野健二(市岐阜商)もチーム同様悩んだ時期はあったが、130キロ台後半の重いストレートが戻りつつある。高田航生(大垣日大)は昨秋に体調を崩し、今春も球速は130キロ前後と本調子ではない。ただ武器であるスライダーはキレがあり、搭載エンジンは大きそうだ。昨夏初戦で大事な場面を任された濱拓希(岐阜農林)も今春は万全でなかったが、身長183センチで本格派の腕の振りは見栄えするだけに、きっかけをつかみたい。

 一方、古豪「復活」を託されるのは賀沢佑哉(多治見工)。130キロ台後半のストレートは打者の手元で威力を増し、スライダーがキレる。このほか、神崎昂太(岐阜各務野)は、キレのある140キロ級の快速球と、コンパクトながらフォロースルーが大きなスイングで通算20弾の強打が光る。130キロ台後半のストレートが走る奥田祐也(中京)、投打に力がある峯地龍介(大垣南)も気になる存在だ。

打者編

▲滝野要(大垣日大)


打撃センス光る大垣日大・滝野

 全国クラスの打撃を誇る滝野要(大垣日大)は、下級生時からアベレージを出す技術と長打力を併せ持っていた。タイミングの取り方がうまくヘッドスピードも非凡。高校入学後に転向した三塁守備はスローイングにやや難があり、本人も自覚済みだが、身のこなしはいいだけに守備面でも大学でのレベルアップが十分見込める。

 春に不本意だった左右のロングヒッターが「復権」を狙う。高井悠生(市岐阜商)、堀内寛人(県岐阜商)はともに奪わず、試合でスタメンやベンチ入りを外れたが、高井のパワフルさ、堀内のスイングスピードは県下随一。夏までに這い上がりたい。

 ほかにも捕手では土居竜丸(岐阜各務野)、北村龍樹(池田)の動きがいい。左打者では大久保陸志(大垣日大)の俊足好守が目立つ。広角に鋭い打球を放つ島崎寛大(大垣商)、打席での気持ちが強くどんな球にも対応できる梅村和憲(多治見工)にも警戒が必要。右打者では、高校進学時に大垣日大と市岐阜商の相撲部から誘われたという山下大心(岐阜各務野)の打撃がパワフルで個性的だ。

大会展望
大垣日大は絶対王者ではない


打線強力な大垣日大が優勢だが、投手陣に不安もあり絶対視できるまでではない。1年生の新戦力を試しながらでも春季県大会を制した県岐阜商が試合巧者ぶりを発揮して浮上も。戦い方が安定している大垣商も2強に割って入りたいところだ。岐阜工のエース・藤井雄士は川島中時代に県大会で優勝しており、制球よくコーナーへ生きた球を投げ込む。攻撃でガンガン足を絡めてくる岐阜各務野も、数年来チーム力が右肩上がりで、今春県大会ベスト4はフロックではない。


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