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清原和博はさすがの成績。高校時代に甲子園で本塁打を量産した選手トップ10の“プロでの成績列伝”

文=藤山剣

清原和博はさすがの成績。高校時代に甲子園で本塁打を量産した選手トップ10の“プロでの成績列伝”
 2020年の高校野球・甲子園大会は春夏ともに中止。そんな状況だからこそ、せめて歴史をたどって思いを馳せよう、ということで、甲子園でホームランを量産した選手をピックアップし、プロでの成績を比較してみた。甲子園通算本塁打数ランキングに沿って紹介していこう。

甲子園はこの男のためにあった


■甲子園本塁打1位
清原和博(PL学園、元西武ほか):13本塁打
プロ通算成績:2338試合/2122安打/525本塁打/1530打点

 やはり、甲子園の本塁打を語る上で、この男を筆頭に挙げないわけにはいかない。清原は5季連続出場で、1年夏に1本・優勝、2年春に3本・準優勝、2年夏に3本・準優勝、3年春に1本・4強、3年夏に5本・優勝。「一度でいいからその土を踏みたい」と願う高校球児も多い中で、実に26試合を戦っている。

 プロ入り後、打撃3部門のタイトルを獲得することはなかったものの(最高出塁率は2回)、1年目から31本塁打を放ち新人王に。通算525本塁打は、歴代5位だ。

投手、内野手、捕手がランクイン


■甲子園本塁打2位タイ
桑田真澄(PL学園、元巨人ほか):6本塁打
NPB通算投手成績:442試合/173勝/141敗/14セーブ
(※NPB打撃成績は192安打/7本塁打/79打点)

元木大介(上宮、元巨人)
プロ通算成績:1205試合/891安打/66本塁打/378打点

中村奨成(広陵、広島)
1軍出場なし

 清原と「KKコンビ」として名を馳せた桑田真澄が6本塁打で2位タイ。投手としても甲子園で20勝(3敗、戦後最多勝で歴代2位)をマーク。プロでは投手に専念したが、セ・リーグは打席に立つ機会があり、3割近いシーズン打率を記録したこともあった。

 元木大介は、甲子園に3回出場し通算6本塁打。プロでの規定打席到達は2回で、シーズン本塁打は9本が最多だったが、どこでも守れる貴重なユーティリティー選手として活躍した。長嶋茂雄監督(当時)命名の「クセ者」というニックネームでもおなじみ。2019年からは巨人の一軍内野守備兼打撃コーチ、2020年には同ヘッドコーチに就任した。

 中村奨成は、2017年夏に清原の記録を更新する1大会6本塁打。ただ、プロ入り2年で、1軍出場はない(2019年終了時点)。ファームでは、ルーキーイヤーの2018年が4本塁打、2019年が2本塁打。故障などもあり、まだまだ本領発揮とは言い難い現状だ。今後の躍進に期待したい。

大阪桐蔭勢の活躍目立つ


■5位タイ…5本

香川伸行(浪商、元南海ほか)
プロ通算成績:714試合/460安打/78本塁打/270打点

鵜久森淳志(済美、元日本ハムほか)
プロ通算成績:256試合/111安打/11本塁打/47打点

平田良介(大阪桐蔭、中日)
プロ通算成績:1100試合/983安打/101本塁打/453打点

森友哉(大阪桐蔭、西武)
プロ通算成績:595試合/594安打/74本塁打/332打点

藤原恭大(大阪桐蔭、ロッテ)
プロ通算成績:6試合/2安打/0本塁打/2打点

 5位タイ5人のうち、大阪桐蔭勢が3人。中でも平田良介と森友哉は、チームの主力として活躍中。

 平田は甲子園出場2回で、2年時の春に1本、3年時の夏に4本(1試合3本あり)。それらも含め高校通算70本塁打の長距離砲だったが、プロ入り後はホームランと盗塁を同時に2ケタ達成できるスピーディーな中距離タイプに成長した。

 森は甲子園には4回出場し、高校2年時に1学年上の藤浪晋太郎(阪神)とバッテリーを組み、甲子園春夏連覇を達成。このときに春1本、夏2本、さらに3年時の夏にも2本放っている。プロ入り後は、打力を生かすために外野を守ったりDHに入ったりと試行錯誤もあったが、捕手として1シーズン通して出場した2019年は打率.329で首位打者を獲得し、本塁打も23本放った。

 香川は浪商時代から丸っこい体型で「ドカベン」の愛称で親しまれた捕手。牛島和彦(元中日ほか)とのバッテリーで3年春に2本・準優勝、3年夏に3本・4強で甲子園を沸かせた。プロ入り後は、1983年に105試合に出場し打率.315(規定打席未到達)、ベストナインにも選出されている。

 今では甲子園の常連となっている済美を、3年時に4番打者として初の聖地出場へ導いたのが鵜久森淳志だ。春は2本塁打で優勝、夏も3本塁打で準優勝と、主力として活躍した。プロ生活14年で、目立った活躍はできなかったが、日本ハムからヤクルトに移籍して2年目の2017年、史上初となる開幕戦での代打サヨナラ満塁ホームランを記録している。

 藤原は大阪桐蔭で根尾昂(中日)らとともに甲子園春夏連覇を達成。2年春に2本、3年夏に3本のアーチを放っている。プロ入り1年目の2019年は、開幕スタメンで起用され、初安打を放つも、その後は1軍に定着できず。パンチ力だけでなく強肩に俊足と、ポテンシャルは間違いなく一級品。殻を破れるか。

10位はダンゴ状態


 4本塁打は10位タイ。10人以上が記録していて、プロ入りした選手も多い。主な打者をピックアップしていく。松井秀喜(星稜、元ヤンキースほか)は、日本で332本、メジャーリーグで175本の日米通算505本。中田翔(大阪桐蔭、日本ハム)は226本。この2人がプロでもアーチを量産した。中田は2020年4月で31歳という年齢から、まだまだ上乗せがありそうだ。他に、北條史也(光星学院、阪神)が14本、萩原誠(大阪桐蔭、元阪神ほか)が4本、内之倉隆志(鹿児島実、元ダイエー)が2本と、プロで本塁打を記録している(現役選手は2019年終了時点の記録)。

文=藤山剣(ふじやま・けん)

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