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《CS下克上を分析》下克上率は何パーセント? データで見るクライマックスシリーズ


 レギュラーシーズンも終盤戦を迎え、プロ野球はCSの季節に移る。セ・リーグでは広島、巨人、DeNAがCS出場を決め、パ・リーグではソフトバンクと日本ハムが出場確定。残り1枠もゲーム差から考えると、ロッテでほぼ当確だろう。
 そこで今回、今季の出場チームのこれまでのCS成績をまとめてみた。

(※2004〜2006年のパ・リーグプレーオフも含む)

パ・リーグ


【日本ハム】
36試合/21勝15敗/勝率.583
ファーストステージ突破2回(2/5)
ファイナルステージ突破4回(4/6)

【ソフトバンク】
41試合/18勝23敗/勝率.439
ファーストステージ突破1回(1/3)
ファイナルステージ突破3回(3/8)

【ロッテ】
36試合/20勝16敗/勝率.556
ファーストステージ突破5回(5/5)
ファイナルステージ突破2回(2/5)

 やはり圧倒的なのはロッテのファーストステージ突破率。5回出場のすべてでファイナルステージに駒を進める下克上力は尋常ではない。本稿執筆時点では日本ハムとソフトバンクの優勝争いがもつれているが、データ上、最もやりたくない相手がファーストステージに控えており、2位通過は避けたいところだ。

セ・リーグ


【広島】
7試合/2勝4敗1分/勝率.333
ファーストステージ突破1回(1/2)
ファイナルステージ突破0回(0/1)

【巨人】
40試合/18勝21敗1分/勝率.462
ファーストステージ突破2回(2/3)
ファイナルステージ突破4回(4/8)

・DeNA
初出場のためデータなし

 勝敗だけで見るとセ・リーグでは意外にも巨人が勝率5割を切っている。これは中日が圧倒的な強さ(22勝14敗1分)でセ・リーグのCS貯金を独り占めしているがゆえ。広島は分母が少なく、初出場・DeNAの短期決戦の強さも未知。まったく予想がつかないCSになりそうだ。


下克上率は?


 次に1位チーム以外が日本シリーズに進出した回数をそれぞれ見てみよう。

 パ・リーグは12回中3回が下克上。2004年に西武(2位)、2005年にロッテ(2位)、2010年にロッテ(3位)がそれぞれ日本シリーズに駒を進めている。セ・リーグは9回中2回。2007年の中日(2位)と2014年の阪神(2位)のみだ。

 こうして並べると1位チームのファイナル通過率は76パーセント。現行の「1位チームに1勝のアドバンテージ&6戦4勝制」になってからは1位チームのファイナル通過率は87.5パーセントにまで上がる。

 CSの制度がある以上、下克上は仕方がないが、俯瞰してみると許容できる数字になっているような気がする。

 「試合勘が……」「勢いが……」とネガティブ要素も多いが、1位チームのファンはそこまでソワソワせずにドッシリ構えていてもいいのかも知れない。


文=落合初春(おちあい・もとはる)

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