昨季、9勝15敗1分ともっとも苦手にした相手が阪神だ。15敗のうち5点差以上がついて負けた試合が10試合もあった。
阪神には「DeNA、組みやすし」と思われている感があり、それは「地の利」を生かせず、本拠地・横浜スタジアムで8敗を喫したことからもうかがえる。
今季はまだ2戦しか対戦していないが、すでに横浜スタジアムで連敗。嫌なムードが漂っている。これ以上、横浜スタジアムで負け続けると、阪神への苦手意識はさらに強いものとなる。
まずは、ホームゲームでの大量失点を防ぐことが阪神対策のキーとなりそうだ。
今季の巨人戦は1勝2敗と黒星が先行しているが、昨季は14勝10敗1分と勝ち越した。菅野智之、内海哲也の登板試合で負け越さずにシーズンを乗り切ったことも、Aクラス入りを実現できたポイントだった。
また、昨季の14勝中11勝は5点差以上をつけてのもので、打ち勝つことが多かった。今季も巨人戦は、打線で圧倒する展開に持ち込みたい。そのためには一刻も早い筒香の復調が必要不可欠だ。
早くも6戦を消化したヤクルトとの対戦成績は3勝3敗。石川雅規、小川泰弘、オーレンドルフの3投手とぶつかっており、それぞれ1勝1敗で星をわけあっている。
開幕カードだったこともあるが、ヤクルトが表ローテの3人を当ててくるということは、「DeNA戦では確実に勝ちにいく」という戦略なのかもしれない。ちなみに、次回も5月5日〜7日、金・土・日の3連戦が予定されているので、3度目の対戦になる可能性が高い。
ただ、エースクラスを相手にして五分の成績で踏ん張れているのは、DeNAにとって好材料。昨季、やや苦手とした石川からどれだけ白星を獲れるかがポイントとなるだろう。昨季は14勝11敗と勝ち越しているので、今季も勝ち越したい。
昨季の結果を見ると、巨人とヤクルトには勝ち越し。阪神には大きく負け越し。とにかく阪神との相性が悪い。
阪神打線を投手陣の踏ん張りで封じることができるか? それがAクラス入りのキーとなりそうだ。そして、打線が昨季並みの好調子にあることが必須なのは言うまでもない。
文=元井靖行(もとい・やすゆき)