優勝争いには加われなかったが、31年ぶりに2年連続Aクラスを果たしたロッテ。
首位打者を獲得した角中勝也、チーム最多の24本塁打を放ったデスパイネ、投手2冠がかたい石川歩、2年連続2ケタ勝利と完全復活した涌井秀章ら、投打ともに核となる選手が活躍。伊東勤監督の元で年を追うごとに戦う集団に変貌している。
ほかにも細谷圭のブレイク、二木康太や関谷亮太の台頭といったトピックもあり、CSはもちろん来季もパリーグの台風の目になりそうな予感が漂う。
チーム力が上がっているとはいえ、ロッテが日本ハムとソフトバンクに追いつき追い越すためには、質・量ともにさらなるレベルアップが求められる。
とくに5勝に終わった左腕投手陣の勝ち星は、昨年、成田翔を獲得したとはいえ、それだけで増えるものではない。今年のドラフトでも引き続き左腕投手獲得を目指したい。
また、右打ちのスラッガーもほしいところ。今年は野手の目玉が少ない状況だが、幸いにも条件を満たすドラフト候補選手がいる。ロッテがどのような指名をするのか注目だ。
左腕投手の層を厚くするという点において、まず狙ってほしいのが寺島成輝(履正社)。
甲子園やU-18アジア選手権大会で見せたピッチングはプロ顔負けの貫禄だっただけに、獲得できればロッテのサウスポー問題を解決してくれるだろう。
文=森田真悟(もりた・しんご)