シーズンインまでカウントダウン! 当日まで油断大敵、開幕投手たちのマウンドに上る確率を検証!!
3月25日の開幕戦が眼前に迫っている。オープン戦も終わり、今は「嵐の前の静けさ」ならぬ「開幕の前の静けさ」といった感じだろうか。
今回は開幕投手予想をカード別でまとめ、同時に確率を出してみようと思う。なお、本当の直前まで何があるかわからないので、MAXでも99%表記としている。
則本、金子、涌井、大谷…エースが順当に並ぶパ・リーグ
★楽天vs.ソフトバンク
(16:00プレーボール@koboスタ宮城)
則本昂大(99%)vs.攝津正(95%)
仙台に楽天がやってきて、今年で12年目。ついにシーズン開幕戦を本拠地で迎えることができた。その第1球は不動のエース・則本昂大に託される。新人から4年連続開幕投手を務めれば、2リーグ制以降では初の快挙。記念すべき試合にふさわしい投手がマウンドに登る。
3年連続日本一を目指すソフトバンクは、攝津正が5年連続で開幕のマウンドへ向かう。武田翔太やバンデンハーク、復帰の和田毅も有力候補に挙がるなか、過去4年間で3勝をマークした「開幕男」ぶりがモノを言ったか。
★西武vs.オリックス
(18:00プレーボール@西武プリンスドーム)
菊池雄星(95%)vs.金子千尋(97%)
敵将はおろか、本人ですら驚いた開幕投手。西武・菊池雄星の初陣は注目を集めそうだ。岸孝之や牧田和久といった実績十分な投手たちを差し置いての抜擢は、誰もが認めるポテンシャルの高さに加え、2008年以来リーグ優勝を果たしていないチームの現状も無関係ではないだろう。
対するオリックスは絶対的エース・金子千尋を立てる予定。唯一の懸念材料である体調面に問題がなく、キャンプ、オープン戦を順調に過ごしてきた。福良淳一新監督も本人も明言こそ避けているものの、事実上背番号19以外に開幕投手はあり得ない。
★ロッテvs.日本ハム
(18:30プレーボール@QVCマリンフィールド)
涌井秀章(99%)vs.大谷翔平(99%)
ロッテは昨季の最多勝男・涌井秀章が2年続けての開幕投手を務める。キャンプでは昨季に引き続き、開幕で戦う相手打線を想定したブルペン投球を披露。このブルペン投球で見せる気迫が、首脳陣の信頼を勝ち取った理由のひとつか。自身7度目の栄誉に、エースは闘志を燃やす。
一方の日本ハムは、今や「日本のエース」に登りつめた感のある大谷翔平が先発。昨季は「1」並び、そして今季は二刀流にちなんだ「2」並びの時間で栗山英樹監督が公表している。敵地・QVCマリンフィールドで剛腕がうなるか。
山口俊のケガでラミレス新体制に暗雲!? 波乱含みのセ・リーグ
★巨人vs.ヤクルト
(18:00プレーボール@東京ドーム)
菅野智之(99%)vs.小川泰弘(99%)
グラウンド外で何かと騒がせな巨人。本拠地で迎える開幕戦は、エース・菅野智之の右腕で逆境を跳ねのけたい。高橋由伸新監督は「なった時から決めていた」と、背番号19に絶大な信頼を寄せる。注目ポイントは「ここぞで出る150キロ超の速球」。これまでとはひと味違う、圧倒した投球を見せたい。
昨季は14年ぶりのリーグ優勝に輝いたヤクルト。真中満監督は“ライアン”こと小川泰弘に初陣を託す。菅野と同様、小川も3年連続の栄誉。大学時代からしのぎを削ったライバルとの投げ合いが今から楽しみだ。
★阪神vs.中日
(18:00プレーボール@京セラドーム大阪)
メッセンジャー(99%)vs.大野雄大(95%)
阪神・メッセンジャーは、誰よりも開幕投手に闘志をみなぎらせていた。若きエース・藤浪晋太郎が有力視される中、金本知憲新監督は助っ人右腕の大アピールを無下にすることなく受け入れた形だ。昨季も同じ相手、同じ球場で行われたが、自らには白星がつかず。今季は手繰り寄せられるか。
対する中日は左腕エース・大野雄大が濃厚。3月14日に行われた「セ・リーグファンミーティング」で、谷繁元信監督はただ一人開幕投手を明言せず。しかし、実績やこれまでの調整具合をみれば大野なのは明らかだ。意外にも初の栄誉になる背番号22のマウンドはどうなるか。
★広島vs.DeNA
(18:00プレーボール@マツダスタジアム)
ジョンソン(99%)vs.井納翔一(70%)
広島は抜群の安定感を誇るジョンソンが濃厚。前田健太がメジャー移籍をし、ベテラン・黒田博樹との二者択一状態だったが、昨季来日1年目で最優秀防御率を獲得した助っ人左腕に託す。チームではミンチー(1999年)、ルイス(2009年)、バリントン(2013年)に次いで4人目の外国人開幕投手だ。
ラミレス新監督率いるDeNAは、早い段階で山口俊の開幕投手を公表。しかし、ここに来て暗雲がたちこめている。山口が3月12日のイースタン・リーグでの登板で右足首を負傷。開幕に間に合うか微妙な情勢だ。山口の回復状況も気になるところだが、ラミレス監督は代役に井納翔一の名を挙げている。この辺りの動向は、開幕までしっかりと行方を追いたい。
文=加賀一輝(かが・いっき)
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