【ドラフト特集】《阪神タイガース》補強ポイントとドラフト指名予想
【この記事の読みどころ】
・リリーフ陣と捕手の高齢化が深刻な問題
・伸び悩む右の大砲候補を獲得したい
・今年は大学生二遊間のドラフト候補多し、ポスト・鳥谷として指名するのは誰だ？
☆喫緊の課題は左のリリーフ
藤浪晋太郎が柱から大黒柱になり、左腕も岩崎優が経験を積んでいる。先発陣は若手が結果を残し始めているが、リリーフ陣はなかなか若手が出てこない。高宮和也ひとりに頼っている状況だ。
東海大相模高・小笠原慎之介は、1位での競合が確実。将来、先発ローテの中心になれる投手ではあるが、リリーフなら即戦力でいける。力強いストレートに加え、この夏はチェンジアップの精度もよくなった。がっしりとした体格のわりにフィールディングもいい。
社会人では、140キロ前後のストレートにスライダー、スクリューが武器の吉越亮人（Honda）が候補に入ってくる。
☆次世代を担う捕手の育成を
昨季、梅野隆太郎が経験を積んだが、今季は鶴岡一成と藤井彰人に頼った。梅野より年下の捕手は育成枠の原口文仁だけ。来年30歳以上の捕手が5人ということもあり、高校生捕手を指名したい。
静岡高・堀内謙伍は、高校日本代表にも選ばれた好捕手。攻守にバランスがとれているが、肩は強いだけではなく、イニング間の送球で二塁ベースの角へコンスタントに投げられる制球のよさも光る。実戦向きの選手だ。
ほかに高校生捕手では健大高崎高・柘植世那、仙台育英高・郡司裕也、國學院久我山高・了海航も志望届を出せば候補に入ってくる。
昨年のドラフトで指名した江越大賀がその片鱗を見せたが、右の大砲が少ない状況に変わりはない。智辯和歌山高・春野航輝は昨夏の和歌山大会で3試合連続本塁打を放った内野手。状況に応じてバットが反応できる点も素晴らしい。天理高・坂口漠弥は今春のセンバツで左中間最深部に豪快な一発を放った。常にフルスイングを心がける姿にも好感が持てる。
☆ポスト・鳥谷の準備を！
鳥谷敬の守備に衰えが見え始め、昨年のドラフトで植田海を獲得したが、次の遊撃手候補を準備しておきたい。立教大・大城滉二は東京六大学リーグで通算100安打を記録し、坂本勇人（巨人）を彷彿とさせるような独特な感性のバッティングが持ち味だ。
守備では國學院大・柴田竜拓がアマチュアトップクラス。日本を代表する遊撃手になれる。亜細亜大・北村祥治は二塁手だが、総合的な能力が抜群。打線にひとりいるだけで相手バッテリーを疲れさせる。
地元関西では、攻守に俊足が光る立命館大・山足達也。大阪商業大・吉持亮汰は投手以外どこでも守れる器用さに加え、脚力もある。
☆補強ポイント＆オススメ選手
頼りない左の即戦力リリーフとして
小笠原 慎之介
（投手／東海大相模高／左左）
年齢層が高い捕手の若返りを
堀内 謙伍
（捕手／静岡高／右左）
伸び悩む長距離砲たちへの刺激
春野 航輝
（内野手／智辯和歌山高／右右）
ポスト鳥谷となる即戦力二遊間
大城 滉ニ
（内野手／立教大／右右）
少ない左打者かつ内野の守備力UP
柴田 竜拓
（内野手／國學院大／右左）
カッコ内は左から、ポジション／経歴／投打
※この文面は『野球太郎No.016 2015ドラフト直前大特集号』より、抜粋しております。詳しくご覧になりたい方は、是非とも本誌をお買い求めください。
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