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助っ人たちを一刀両断! 今季の外国人選手の働きぶりを評価!!

 最後の最後まで白熱した優勝争いがあり、チームの順位を1つでも上げるために多くの選手がプレーしていた。そんな中で、シーズン終盤に日本人選手とは異なった"戦い"を繰り広げている外国人選手たちも少なくなかった。

 ある者はタイトルを獲得してオフの大幅年俸アップを狙おうとし、またある者は「クビの当落線上」から何とか抜け出して来季の契約を勝ち取ろうと、必死に結果を残そうとした。登録枠の関係で、タフな"戦い"を強いられることが多い外国人選手たち。今回は彼らの今シーズンを振り返り、外国人投手を通信簿の形式で評価していこう。


大変よくできました◎


 まずは、クライマックスシリーズ(以下CS)出場を決めたチームに貢献した、優良外国人投手から。阪神のメッセンジャーと呉昇桓(オ・スンファン)の2人は、「大変よくできました」のハンコを押してあげたい。

 メッセンジャーは、31試合に全て先発登板し、13勝10敗、防御率3.20の成績以上にセ・リーグで唯一投球回数200回を突破し、奪三振数は断トツの226個。呉昇桓は39セーブまで積み重ね、来日1年目の外国人投手の歴代最多セーブ記録を更新してタイトルを獲得した。ちなみにこれまでの最多は、2000年のギャラード(当時中日)と2011年のサファテ(当時広島)の35セーブ。その呉昇桓の年俸3億円は外国人投手の中では12球団で最も高い金額だが、見合った活躍はしたといえるだろう。


▲メッセンジャーは2年連続の最多奪三振と最多勝のタイトルを獲得した。

 ソフトバンクのスタンリッジとサファテも文句なしだろう。6年ぶりにソフトバンクに帰ってきたスタンリッジは、阪神時代の昨季はいわゆるムエンゴ(無援護)状態で、9イニングあたりの援護点はわずか3.02。結果、8勝12敗と敗戦数が上回ったが、今季は、強打線のバックアップを受けて11勝8敗と勝利数と敗戦数をひっくり返した。また、守護神のサファテは、イニング数を超える奪三振数が魅力。今季、キャリアハイの成績を残した2人は、CSでの活躍も期待される。

◯よくできました◯

 この4人ほどではないが、「よくできました」をあげたいのがモスコーソ(DeNA)だ。外国人枠の関係で、シーズン当初は1軍と2軍を行ったり来たりしたが、規定投球回数に到達し、防御率3.39はリーグ10位。打線との巡り合わせで9勝に終わったが、中畑清監督、チームからの評価は高く、8500万円から年俸は上がり、来季から複数年の契約に至りそうだ。

 低年俸で頑張ったヒース(広島)とマエストリ(オリックス)も「よくできました」。

 年俸2290万円で後半戦から広島に加入したヒースは、7試合に登板して3勝0敗、防御率2.38と好成績を収め、シーズン終盤の救世主となっている。パ・リーグでは、年俸わずか2000万円ながら、33試合に登板して防御率1.97の好成績を挙げている、オリックスのマエストリを推したい。先発が早めに崩れた試合では、ロングリリーフもできるなど、使い勝手の良い投手だ。

△がんばりましょう△

 続いては高年俸の割にはそれほど活躍できなかった、いわゆる「がんばりましょう」のハンコを押したくなる外国人投手たち。

 西武の新外国人投手のレイノルズとボウデンは、ともに年俸8000万円ながら、ボウデンは主にリリーフとして36試合に登板し防御率4.50、レイノルズは先発として12試合に登板し防御率5.46とパッとした成績を残せなかった。

 年俸1億円の日本ハムのメンドーサも思うように勝ち星が伸びず、7勝13敗、防御率3.89の成績。先発して6回以上投げ、自責点3以内に抑えた時に記録されるクオリティ・スタートを達成する割合、「QS率」は65%とまずまずの成績で、CS時の起用法に注目したい。

×もっとがんばりましょう×

 最後は期待を大きく裏切る成績しか残せなかった「もっとがんばりましょう」の外国人投手たち。1年契約、総額2億円で楽天に入団したブラックリーは3試合に先発したのみで、成績も1勝2敗、防御率5.54と期待はずれに終わった。

 ロッテのグライシンガーは8500万円の年俸ながら開幕前に右肩痛を発症。今季は登板機会がないまま退団となった。


 日本の野球にフィットするか否か、ふたを開けてみないとわからないことが多い外国人選手。今季低迷したチームは総じて、外国人投手が活躍しなかった傾向がある。そう考えると、12球団にとって助っ人たちは、あらためて貴重な戦力であると言えそうだ。
(年俸は推定)


(2014年10月17日/マイナビニュース配信)

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