ソフトバンク、西武に阪神と球界大流行! 黄色いユニフォームが呼ぶのは幸せか不幸か?
黄色いユニフォームでブン! ブン! ブン!
今週末、球界は黄色が一大流行色だ。
まずは、ソフトバンク。夏の恒例のイベント「鷹の祭典」で着用する期間限定ユニフォームの今年のカラーが黄色。6月29日から主催試合では黄色のユニフォームを着用していたが、その黄色いユニフォームも7月24日(金)〜26日(日)のオリックス戦で見納めとなる。ここまで、黄色のユニフォームで戦った試合は5勝2敗。このまま勝ち越して「幸せの黄色いユニフォーム」としたいところだ。
パ・リーグでは西武も、「ライオンズイエロー シリーズ」と題して、黄色ユニフォームを着用する。西武鉄道100年アニバーサリー企画の一環で、7月25日(土)、26日(日)の日本ハム戦、7月31日(金)〜8月2日(日)までのソフトバンク戦の計5試合、西武鉄道の車両カラーとして長く親しまれている西武イエローをメインカラーにした限定ユニフォームを着用する。
そしてもう1球団が阪神。球団創設80周年の記念イベント「Yellow Magic プロジェクト」の一巻であり、毎年夏の恒例イベント「ウル虎の夏」とも連動する形で、選手が「ウル虎イエローユニフォーム」を着用して試合を行う。7月24日(金)〜26日(日)のDeNA戦、7月31日(金)〜8月2日(日)のヤクルト戦の計6試合が対象試合だ。
近年、各球団がこぞって採用する期間限定カラーのユニフォーム。営業上の戦略が大きな理由だが、選手にとっては大事な「戦闘服」だけに、力が沸いてくるデザインやカラーリングを期待したいはずだ。
ところが、阪神の場合、なんと「ユニフォームに使われる黄色が増えると、チームが弱くなる」という都市伝説が存在する。一体どういうことなのか?
阪神・呪われた黄色いユニフォーム!?
「阪神はユニフォームに使われる黄色が増えると、チームが弱くなる」……この説を提唱しているのが、今年上梓された阪神タイガース研究本『阪神タイガースの謎』(唐渡吉則・監修、造事務所・編/実業之日本社)だ。その根拠を本書から引用してみよう。
〈1974年のユニフォーム〉
白地に黒の縦縞がおなじみのユニフォームに初めて黄色が強調色として使われたのが1974年。黒い縦縞と平行するように黄色のラインが施され、帽子のつばも黄色が採用された。ところが……
《当時、「万年2位」といわれるほど安定(?)していたチームが少しずつ弱くなり、ついに1978年には球団創設来初の最下位に沈んでしまった》
〈2006年のユニフォーム〉
1982年から黄色をなくし、伝統的なデザインを復活させた阪神。すると、1985年に球団初の日本一を達成。以降、暗黒時代もあったが、2003年と2005年にはリーグ優勝も経験する。だが、2006年に黄色いつばの帽子と黄色いラインが復活する。すると……
《2度の優勝のはずみをつけて、一気に「黄」金時代へ……といきたかったのだろうが、2位は何度もあるものの優勝はなく、汚名返上はならなかった》
今季、通常のユニフォームには黄色は使用されていない阪神。だが、“混セ”まっただ中の大事な時期に、黄色が全面にあしらわれたユニフォームを着用しなければならないとは、何とも縁起が悪い。
実は今年、5月4日〜6日の中日3連戦で、「ウル虎イエローユニフォーム」のお披露目試合を行っている。その際は、2勝1敗で阪神が勝ち越し。阪神ファンが心配する「黄色の呪い」は杞憂に終わった。だが、あくまでもその3試合は「お披露目試合」。果たして本番となる6連戦で、黄色い阪神はどんな戦いを見せるのだろうか? “Yellow Magic”は自らを苦しめる魔法でないことを願いたい。
(文=オグマナオト)
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