昨季限りで巨人を退団した村田修一。松坂世代最後のスラッガーとして動向が注目されていたが、3月5日にBCリーグ・栃木ゴールデンブレーブス(以下、栃木)への入団が正式決定。今季中のNPB復帰を目指してプレーすることになった。
そのBCリーグのチームには、村田以外にも今季入団した元NPBプレーヤーがおり、多くはコーチ兼任であったりするが、なお現役で頑張ろうとしている。
今回はそんなBCリーグの主な新入団選手+αを紹介していく。
まず村田と同じ栃木に入団したのが、元ヤクルトの飯原誉士。入団3年目に28盗塁、入団5年目に15本塁打を放つなどドラフト5巡目ながら早々に芽を出した。
ただ、それ以降は思うような結果を残せなかった…。昨季はプロ入り以降、最も少ない17試合の出場に留まり、12年間在籍したヤクルトのユニフォームを脱ぐこととなった。
栃木ではコーチ兼任となる飯原。背番号はヤクルト時代の後半に背負っていた背番号「9」に決まった。今年で34歳になる“ルーキー”が新天地でもうひと花咲かせられるか。
2005年の高校生ドラフトで楽天から1位指名を受け、プロの門をくぐった片山博視。入団当初は先発左腕として期待されたが、中継ぎとしての適性を発揮。2011年には23ホールドを挙げる活躍を見せた。
しかし、投球フォームの変更や故障などでなかなか波に乗れず、2015年には野手転向という秘策を打つも不発。2017年に再び投手に挑戦するが、左ヒジを骨折する憂き目に合い、登板機会がないまま退団が決まった。
昨オフ、現役続行を諦めない片山は12球団合同トライアウトを受ける。NPB球団からのオファーはなかったが、武蔵ヒートベアーズ(以下、武蔵)が救いの手を差し伸べた。武蔵では投手コーチを兼任するが、村田と同様にNPBへの復帰を目指している。
一方、選手ではなく監督として今季から石川ミリオンズターズ(以下、石川)の指揮を振るうことになったのが、元日本ハムの武田勝。
もともと2017年からヴァイスプレジデント兼総合コーチとして石川に関わっていたので、内部昇進のような人事ではあるが、かつての名選手が監督になるのは喜ばしいこと。どんなチームを作るのか、その手腕が気になるところだ。
ちなみに武田は北陸地方のテレビ局、ラジオ局の番組にレギュラー出演しているので、お茶の間の知名度もバツグン。監督になることで出演頻度が変わるかもしれないが、地元に愛される名指揮官になってほしい。
プロ野球選手に限らずアスリートのセカンドキャリアが話題になっている昨今にあって、好きな野球を続けられるうえ、夢を追い続けられる場所があるのは幸せなこと。
村田と片山はここからが勝負になるが、NPBで活躍した経験があるので、腐らずにいれば必要とする球団が出てくるかもしれない。その吉報が報道されることを楽しみにしながら、BCリーグの結果も追っていきたい。
文=森田真悟(もりた・しんご)